
春雨とサイマキエビと上海蟹の肉の煮込み アスパラ添え。春雨に上海蟹の濃厚な味わいが絡み、野菜が春の爽やかさを添える。白ワインに合う。

店も料理も
スケールアップ
スケールアップ
Photo Satoru Seki Text Junko Chiba
新生する“桃の木中華”
御田町から紀尾井町へ――中華の名店「桃の木」が3月3日、東京ガーデンテラス紀尾井町3階に移転オープンする。この新しい桧舞台で、小林武志さんの料理人人生の第2幕が切って落とされようとしている。
なぜ移転に踏み切ったのか。なぜ紀尾井町だったのか。その辺りからお話し願おう。
「これまでいろんな所から移転のお誘いをいただいていたんですが、なかなか御田町を離れる気になれませんでした。でもここ3、4年、海外で仕事をさせていただく機会が増えて、だんだんに気持ちが変わってきました。御田町では18年来、ほぼほぼ一人でやってきましたが、大人数で料理をつくり、たくさんの人にバーン!と出すのもおもしろいかなと思うようになったんです。あと海外の人が御田町の店に来てくださると、一様に驚くんですよね、『え、こんなに小さなお店だったの?』って。もちろん小さいからこその良さもありますが、少し大きな店で腕をふるいたい気持ちが高まった、そのタイミングでここを紹介いただきました。即決でしたね。この場所にすごく特別な、自分に合う、強くていい気が満ちていると感じたからです」
心なしか頬を紅潮させつつ、声を弾ませる小林さんである。
なぜ移転に踏み切ったのか。なぜ紀尾井町だったのか。その辺りからお話し願おう。
「これまでいろんな所から移転のお誘いをいただいていたんですが、なかなか御田町を離れる気になれませんでした。でもここ3、4年、海外で仕事をさせていただく機会が増えて、だんだんに気持ちが変わってきました。御田町では18年来、ほぼほぼ一人でやってきましたが、大人数で料理をつくり、たくさんの人にバーン!と出すのもおもしろいかなと思うようになったんです。あと海外の人が御田町の店に来てくださると、一様に驚くんですよね、『え、こんなに小さなお店だったの?』って。もちろん小さいからこその良さもありますが、少し大きな店で腕をふるいたい気持ちが高まった、そのタイミングでここを紹介いただきました。即決でしたね。この場所にすごく特別な、自分に合う、強くていい気が満ちていると感じたからです」
心なしか頬を紅潮させつつ、声を弾ませる小林さんである。