PAGE...1|2|3|4|5|6|7
試飲会の会場となった星野リゾート リゾナーレ八ヶ岳のメインダイニング「オットセッテ」には、ドメーヌ ミエ・イケノのバックヴィンテージも多数そろえている。今回、「オットセッテ」のディナーコースとともに、ドメーヌ ミエ・イケノの貴重なワインを楽しんだ。左から、パーティ・パーティ! シャルドネ 2013(非売品)、シャルドネ 2016(6月2日リリース)、月香(つきか)シャルドネ 2015 ムーンライトハーベスト、メルロー2010、ピノ・ノワール 2013。
ワイナリー見学後は舞台を星野リゾートリゾナーレ八ヶ岳のレストラン「オットセッテ」に移してワイン談議を続行。同じ風土で育ったワインと野菜などのマリアージュを楽しみつつ、話が盛り上がる。

神田 畑の目の前に醸造所があるのがすばらしい。特にピノ・ノワール(以下、ピノ)みたいにフレッシュ感を重視する品種は、仕込むまでのスピードが大事ですからね。
池野 収穫してすぐ仕込みできるのがこのワイナリーの最大のメリットです。赤は取った分だけすぐにタンクに入れて、白はプレスできる容量を考慮しつつ、収穫して仕込んでいます。
神田 距離は大事。料理屋も目の前のカウンター席にスッと出すのと、遠くの座敷に運ぶのとでは違いますから。タンクに流す時はポンプで?
池野 いえ、ポンプは一切使いません。果汁やワインの劣化が心配なので、搾汁したままの自然な状態を大切にしています。畑では葡萄を粒単位で収穫前に選果しておき、素早く手摘みした後、仕込んでいきます。葡萄やワインにポンプなど人工的な負荷をかけたくないので、自然に落下する重力を利用して、瓶詰めまで行います。世界的にもかなり珍しいようです。
神田 ファーストヴィンテージは?
池野 2009年です。
樹林 私、それを飲んで、こんなにすごいピノが日本にあったのかと驚きました。 実は『神の雫』でも、日本ワイン編をやってほしいという声があったんですが、フランスでいうボルドーのような力強い赤と、ブルゴーニュのような優雅な赤が、両方そろわないとドラマにならないと思ってました。ボルドー系のものは日本にもありましたが、ブルゴーニュに比肩するようなピノがなくて、諦めていたところにミエ・イケノのピノに出会ったんです。おかげさまで念願の日本ワイン編が創れました。こんなに優雅なピノが生まれるのは、土造りから始まって、葡萄に負荷をかけずに自然な醸造を行っていることが大きいですね。
PAGE...1|2|3|4|5|6|7
LINK
GOURMET
日本を祝福するキュヴェ
>>2019.11.26 update
GOURMET
媚びないアマローネ
>>2021.7.29 update
GOURMET
豊饒の大地が生んだワイン
>>2020.9.29 update
STYLE
ワイン、新世界の魅力 MHD モエ ヘネシー ディアジオ
>>2014.7.4 update
GOURMET
若林英司の日本ワイン談
>>2018.8.21 update

記事カテゴリー