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「いい牛肉からはいっさい無駄が出ません」

 牛肉の料理を知り尽くしている料理人だからこその発言だ。

 そうやってできあがる牛肉の料理。これに「最も牛肉に合うと思っている」と木下シェフが語るブルゴーニュの赤ワインを合わせる。すると、美食に酔いしれた過去の人たちのように、バッカスやコモスといった食にまつわる神々の存在を信じたくなる。さらに女性といるとキューピッドも、だろうか。

 胃袋から心まで満足させてくれる牛肉。これこそ、木下シェフが引き出してくれる「力」だ。
木下和彦(きのした・かずひこ)
レストランキノシタ オーナーシェフ。1959 年福岡県北九州市生まれ。1989 年フランス料理レストランを振り出しに料理業界に入り、1997 年、東京・初台に「レストランキノシタ」をオープン。1999 年、代々木に移転。
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