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ル・スプートニク 高橋雄二郎(たかはし・ゆうじろう) 1977年福岡県生まれ。2009年に「ル・ジュー・ドゥ・ラシェット」のシェフに就任。繊細かつ深みのあるモダンフレンチで評判に。2015年に「ル・スプートニク」を独立開業。伝統に立脚したオリジナルの世界を追求する。
キノコと真ハタの無水スープ
4種類のキノコやトマトを無水でじっくり煮て作るスープに、低温調理でなめらかな食感に仕上げた真ハタをのせて。無水調理ならではの、ナチュラルで奥深い味わいが魅力だ。
ライスポットを手にしてまず思ったのが、細部に至るまでの完成度の高さです。特に、ぴったりとフィットするふたと本体の密閉度が素晴らしい。密閉度を生かし、食材自身が持つ水分のみで調理する「無水調理」も、この鍋を使えばワンランク上に仕上がります。今回はそんな一例として、「キノコと真ハタの無水スープ」を作りました。みずみずしさを保ったジャストの火入れの真ハタと、食材の水分だけでじっくり煮たキノコのスープを一つの鍋で仕立てています。
 まずは、キノコのスープから作ります。水分が多くよい出汁も出るトマトと玉葱(たまねぎ)を鍋に入れ、キノコをのせ、塩、サフランなどのスパイス、オリーブオイルをふってふたを。弱火モードで45分間加熱します。この45分の間で各素材からエキスが出て、豊かな複合味と深い旨みをたたえたスープができるのです。
 ここに、皮目に焼き目をつけた真ハタを入れ、75℃に設定し8分間低温調理します。細かい温度調節ができ、かつ鍋を包み込むように温めるポットヒーターのおかげで、パサつきやすい真ハタにも繊細な火入れが可能。なめらかな身そのままのジューシーな食感に仕上がります。
 ごくシンプルな材料とシンプルな調理で、これだけ食材の持ち味を引き出すことができるのは、精度の高い密閉性、鋳鉄ならではの柔らかで力強い加熱、そしてポットヒーター独自の繊細な温度管理があってのこと。無水調理の魅力をさらに追求したい、と思わせてくれる鍋です。

●ル・スプートニク
東京都港区六本木7-9-9リッモーネ六本木1F TEL03-6434-7080 le-sputnik.jp 月曜休み
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