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(左上から)夕方に上七軒の店先には風情のあるのれんが掛かる。 / 五つ団子の紋章を用いている上七軒花街のちょうちん。 / 芸妓、舞妓が歌や舞踊などの芸を磨く上七軒歌舞練場。 / 旬の食材を炭火焼きで提供する馳走のかぜ。 / 創業約330年の老舗すっぽん料理 大市(だいいち)。 / 夕暮れから雰囲気のある石灯籠(とうろう)に明かりがともる。 / 古くからここで「お茶屋」をしている証し。 / 夏に上七軒歌舞練場の日本庭園で開催されるビアガーデン。 / 新鮮な鶏料理が楽しめる、鶏料理なが田。
見た目だけでなく、風習や文化も変化した。子ども時代は「ぶぶづけでもどうどす」という言葉も耳にしたが、今ではもう聞くことはない。
「これ以上おもてなしできないから、そろそろお引き取りください、というメッセージだったんだと思います。京都に文化的な力がある時代は、これをイディオムとして他府県の人も学んでくれました。でも今はその力がないから、表の言葉と裏の本心が違うという、単に京都のいやらしさを表すものとして伝わっています」
 昭和の頃と違って、京都の寺が全体的にこぎれいになったのは、他府県や海外の観光客から、拝観料を取るようになったためだ。でもそこには、「なじめないところもある。近所のお姉ちゃんが、東京のプロダクションに見初められて女優さんになり、洗練されて、きれいになったのはいいことなのだけど、僕の知っているお姉ちゃんではない」というような、井上さんにとって気持ちの離れたものになってしまった。東京の企業がカフェなどに改装した町家も増えているが、京都の人はそれを「でもあそこ、外資系やで」と言う。
「町家に関しては、私も気になっているんですけどね」と井上さん。古い町家を改装してカフェやレストランを造る場合は、新たに建築の確認申請をする必要がない。だから、構造的には危なっかしい“アネハ物件"があちこちにできていると指摘する。
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