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ビストロ ブノワの「ジェーム・ラ・フランス」第2回を開催
(左)グレープフルーツ、レモン、オレンジを掛け合わせた柑橘類ポメロ。グレープフルーツより酸味が穏やかで甘味が強い。今回はデザートのソルベとして登場する。(右)日本でもおなじみの的鯛(マトウダイ)。フランス料理でもよく使われる食材の一つだ。野口シェフは、的鯛をグラッセにして提供する。
海にそびえる山――コルシカ島を味わう
ビストロ ブノワでは2014年からフランスの一地方をテーマに、その地の料理やワインを“ブノワ風"のコースに仕立てて紹介するイベント「ジェーム・ラ・フランス」を開催している。2016年第2回となる「ジェーム・ラ・フランス」は、コルシカ島がテーマだ。7月22日(金)から31日(日)までの会期に先駆けて、エグゼクティヴシェフの野口貴宏氏とシェフソムリエの永田良憲氏が、コースメニュー作りのインスピレーションを得るため、現地の生産者やワイナリー、レストランを訪ねた。会期中は、コルシカ島で出合った豊かな食材を、ビストロ ブノワのスタイルにし、地元のワインとともに提供する。
「海にそびえる山」といわれるコルシカ島は、文字通り2000メートル級の山々を抱き、美しい海が広がる。そして一年中さんさんと降り注ぐ太陽の恵みが、人々を魅了している。皇帝ナポレオンの生誕地として知られているが、地理的にはイタリアに近く、1768年にフランス領となるまでイタリアが統治していたことから、フランスでもイタリアでもない独特の文化を持つ、フランスの最後の秘境ともいわれている。
 こうしたコルシカ島の風土は、食文化にも色濃く反映されている。太陽の恵みである柑橘類、豊富な海の幸、チーズやワインといった山の幸がそろうが、中でも、特徴的なのが、ハーブをまぶした羊乳チーズ「フルール・ド・マキ」(マキの花という意味)。マキとはコルシカ島に自生するさまざまなハーブや果樹の灌木帯のことだ。まさにこの地でしか生み出せない羊乳チーズである。また、その地形により小麦が生産できないというコルシカ島では、樹齢800年の栗の大樹があるほど、古くから栗粉をパンやポレンタなどにして主食としていた。今回の「ジェーム・ラ・フランス」では、こうした風土に合わせた独自の食文化が発展してきたコルシカ島で、野口シェフが得た食体験をもとに生み出される料理と、コルシカ島の希少なワイン、まさに風土までも盛り込んだコースメニューで丸ごとコルシカ島を味わえる。
2000メートル級の山々を抱き、美しい海を臨めるコルシカ島。そして一年中、さんさんと太陽が降り注ぐ。そのため、海の幸、山の幸だけでなく、さまざまな柑橘類が豊富にとれる。
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