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見事な松葉がにがずらりと並ぶ。セリの順番によって値が変わることもある。最初にすべての松葉がに、それからメスの親がにをせる。大漁の時は、3時間以上かかることも。
「何十年も蟹を見ているけど、蟹はゆでてみないと、本当の身入りの具合は分からない。特に、色がよく、指がそろっていて、甲幅が11・5㎝以上のいわば『上』は、身入りを判断するのは難しいですね。『上』にはならないのですが、『やけ』といって、少し黄色っぽくなっている蟹は、脱皮してから月日が経っているという証拠。見た目は劣りますが、『やけ』のほうが身入りが安定していますね」
 浜納さんはこうした長年の経験を生かして、自身が目利きした、最高のゆで加減の、ゆでたての蟹を道の駅で提供していきたい考えだ。
 「とにかく浜に上がったものを、その日のうちにゆがく。それが何よりもおいしいんです。『きなんせ岩美』でゆでた蟹は、そのまま食べてほしいですね」
 地元の人は、メスの親がにを好んで食べるというが、シーズンの始まりなどは、県内からも大勢、松葉がにを求めて、岩美町にやって来る。そして、冬の味覚の王様の、甘くて旨いばかりの松葉がにを思う存分味わうのだ。
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