
Canard
11月15日解禁の宮城県産真鴨のローストが主役。提供時に散らす揚げ米がキノコのスープを吸い、リゾットに。その深い甘みが、強さと優しさを兼ね備える日本の真鴨と調和する。
11月15日解禁の宮城県産真鴨のローストが主役。提供時に散らす揚げ米がキノコのスープを吸い、リゾットに。その深い甘みが、強さと優しさを兼ね備える日本の真鴨と調和する。
今回のフォアグラの一皿は、その典型だと言えるだろう。――「ショーフロワ」と呼ばれる、食材をゼリーがけにする古典料理を踏襲しているが、必ず現代の味覚にも合う仕立てとするのが谷の料理における信念。ここではフォアグラのコンフィをジビエのコンソメゼリーで覆っているが、コンソメの凝縮感、透明感、口溶け、そして一気に広がる豊かな風味は、まさにフランス伝統料理技術の粋と現代の客をうならせる味の完成度を両立させるもの。横に添えたゼリーでも、ビーツと根セロリの風味を明確に表現しながら、簡潔なデザインに仕上げた。秋の到来を象徴するジビエ、冬に旬を迎えるビーツそれぞれの持ち味を力強く、かつ現代的に伝える一品だ。