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今回、テイスティングした中で、フレンチと合わせたいと思ったのが、「龍力 大吟醸」。米というよりは、フルーツ香とかハーブのニュアンスがある香り。口当たりはすごくなめらかで繊細、舌を通った時にすーっと消えていく儚さがあって、重々しくない。アルコールをあまり感じないのですが、それでいて味がゆっくり広がっていく。そして最後は米の味がグンとくる。これだけ軽やかで後味を残せる日本酒は、希有(けう)ですね。驚きました。ハーブやフルーツの香りがあって、滑らかで軽いタッチながら、きちんと米の味を味わえるところが、フレンチなど洋食と合うのだと思います。
 もう一つ、日本酒の新たな世界を映していると思うのが「磯自慢 大吟醸」です。香りはヨーロッパっぽいというか、それでいて吟醸香がすごく柔らかい。立ち上がりはフルーティーな味わいで、その中に複雑味と温かみが出てきます。静岡酵母の特徴だと思うのですが、甘みが柔らかくて酸味が奇麗。それでいて米本来の旨みがある。そして最後の一瞬、甘みが残るんですが、その後のキレのよさこそが磯自慢の特徴です。このような繊細で透明感のある日本酒は、繊細な料理と合わせたい、もちろんフレンチとも合います。
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