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 そもそも、ドン ペリニヨンの本質は、アサンブラージュ(ブレンド)にある。毎年、本当に最高のブドウだけを一切の妥協なく選び抜き、完璧な統一感とシームレスな舌触りを創り上げる。そしてそれはこれまで、醸造最高責任者リシャール・ジェフロワ氏の頭脳と感覚を中心に追求されてきたものだった。そのジェフロワ氏いわく、「ドン ペリニヨンは生きている」。年々によって、また熟成の年数によって驚くほどの変化を見せるドン ペリニヨンのヴィンテージを、エル・ブリ ファウンデーションの英知「サピエンスの手法」に基づき、解読し、分類する。こうすることで、ドン ペリニヨンの特異性とは何なのか、体験とは何なのかを改めて解明するのがこの試みだ。
「私たちは、己を知る必要があります。知識はさらなる創造性をもたらし、創造性は革新をもたらすからです」とジェフロワ氏は語る。ドン・ピエール・ペリニヨンから受け継いでいる精神、そして蓄積された知識を、後世に伝えたいという氏の強い思いにも、この試みの意義深さが裏付けられている。
 このイベントに参加したモエ・エ・シャンドン社長のステファン・バスキエラ氏は「アドリア氏とのコラボレーションによって、ドン ペリニヨンは新しい境地にたどり着いた」と言う。今後、デコーディングの結果はさまざまな形で発表される予定だ。
神秘のベールに包まれたドン ペリニヨンの世界が開示されるその時を、大いに期待したい。
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