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(上)ミカン畑をつなぐオレンジロードが縦横に走る周防大島。(下左)和佐海岸に立つ朱塗りの鳥居。(下右)島の豊かさを実感させる、一世紀を経ても風格のある木造の屋敷。
周防大島にはみかんの名産地でもあり、ミカン畑をつなぐ整備されたオレンジロードが縦横に島を走る。一方、漁業も盛んだ。瀬戸内海航路の要衝地にあって、その昔は、村上水軍でもしられた海賊がここに多く移り住んだという。
 そうして、造船や船会社も栄えた。島の南端に続く人口150人、日本最長の長寿島沖家室島。全盛期には3000人が住み、海の仕事を生業としたという。フカに姿を変えて娘を救った伝説のフカ地蔵を祭った泊清寺は、博学な住職のもとに手入れが行き届き、小さな島の豊かさを感じさせた。
 片瀬海岸の東に続く和佐海岸には、波間に鮮やかな朱塗りの鳥居が立つ。その和佐の集落は、重厚な瓦屋根に黒い艶を帯びた木造の屋敷が連なる。表札には達筆な字で海運会社の名前が記されたものも。
都会人の多くは貧しくものんびりした島々の風土に魅かれるようだ。が、周防大島では、大洋に挑んだ島人が築いた、たくましく富裕な生活の名残に魅せられた。見事な枝ぶりの松に守られた数寄屋門を入って、ここで培われてきた贅沢な島暮らしをしてみたいと思った。
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