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(左から)
左から、「羅生門 龍寿純米大吟醸」720㎖ 5,400円、「羅生門 悠寿 純米大吟醸大古酒」720㎖ 10,800円、「さとこのお酒」720㎖ 1,728円。
7代目の長谷川聡子さんと蔵人たち。杜氏の感性と蔵人の息の合った作業こそが、世界を魅了する「羅生門」の味を守り、聡子さんの新しい挑戦を支えている。
モンドセレクション26年連続最高金賞受賞の証し。
男衆が行う切り返し作業。田端酒造の冬の風物詩の一つだ。
1851(嘉永4)年創業の田端酒造は、紀州藩徳川家から「酒造鑑札(酒株)」をもらい受けたという由緒ある酒蔵だ。「滴滴在心(一滴一滴に心を込めて酒を醸すこと)」という精神とともに、歴代の思いを7代目、長谷川聡子さんはこう話す。
 「3代目は創業した村から和歌山市に出てきて、『大東一』を造りました。これは大阪でも東京でも一番、つまり“日本一になる〟という気持ちの表れだと聞いてます。5代目の祖父は、いつか世界に通用するお酒を造りたいと、黒澤明監督の『羅生門』がベネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞したことに感銘を受け、1982年に『羅生門』を発売。“世界一"を目指してモンドセレクションに初出品した1988年に金賞を、そして翌年から26年連続で『最高金賞』を受賞しています。もう一つ、うちの酒造りを支えているのは、蔵についた酵母ですね。自社培養しながら、大切に使っています」
 実は聡子さん、田端酒造初の女性技師として、酒造りに参加している。
 「大東一も羅生門も地元の方々に支えてもらって大きくなったお酒です。だから原点回帰じゃないけど、私はとにかく“和歌山"にこだわったお酒を造りたいと思うようになりました。和歌山県産の山田錦、紀ノ川の伏流水、和歌山酵母を用いた“オール和歌山"の『さと子のお酒』は、6代目蔵元の母・香代と杜氏の許可を得て、私が仕込んでいます」
 こうして田端酒造の伝統と革新に基づく、酒造りが継承されていく。

●田端酒造 和歌山県和歌山市木広町5-2-15
 TEL073-424-7121
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