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タリータウンの中心は半時間もあれば歩き回れるようなこじんまりしたエリアだ。小さいわりには教会と子供が多い。近隣に有名校が幾つかあり、名門のゴルフ・クラブや乗馬クラブ、高級モールなどが揃っているため、今も富裕層ファミリーが好む暮らしやすい町となっている。
首なし騎士にまつわる怖い話として米国の子供達に愛読されている「スリーピーホロー」に改名したことで、子供にも人気の町となり、米国を代表するハロウィーン祭りで知られるようになった。お祭り期間には、8000個の手作りのかぼちゃランタンが通りを飾り、ロックフェラー一族が眠る閑静なスリーピーホロー墓地も、首なし騎士の登場で賑やかに蘇る。
 近年はハドソン川の河畔で、ウォーター・フロントの開発が進む。水辺のモダンなコンドミニアムや瀟洒なマリーナを望むカフェなど、リゾート風情が漂う。波止場に古い消防船が係留されているのは、9.11事件の際にこの港から出動し殉職した大勢の消防士らを悼んだものだという。
 ハドソン川に沿って続くウッドデッキのプロムナードは、将来的にはマンハッタンまでつなげる計画だとか。17世紀頭にこの川を航行した東インド会社のハドソン卿は、ここに世界を代表する商都が築かれ、河畔にそれを築いた大富豪らの住宅地が生まれることを想像しただろうか。
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