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日本のおもてなし精神を感じられる「キャッスル・ホテル&スパ」
キクイットの規模には及ばないものの、20世紀末にはこうした豪邸が70軒もあったという。19世紀末に建設事業で財を成し、歴戦で活躍したカーロル将軍が故郷を偲んで建てたのが、チューダー朝の頑強な石造りの城のような邸宅だった。
 タリータウンの小高い丘の上に聳え、地元では通称キャッスルと呼ばれてきた。一族が1940年にこれを売却した後は、男子校や金融機関の迎賓館などとして使われてきた。そして、2012年には日系企業の平川商事が買い取り、31室のオーベルジュ「キャッスル・ホテル&スパ」を開業した。
 大規模な改装工事を経ての開業となったが、鬱蒼とした樹林に囲まれたランドスケープも、キャッスルも往年の重厚な風情をそのまま残している。それでいて、古城ホテルにありがちな慇懃無礼さがないのは、日本流の温かいおもてなし精神がさりげなくとりいれられているからだろう。
 古城を囲む緑と花の溢れる庭園やパラソルに囲まれたプールサイドが一際、鮮やかな彩を感じさせる。ガーデン・パーティには人気のスポットで、週末にはニューヨーカー達が集う。晴れた日にはハドソン河越しにマンハッタンのスカイラインが望める。
 カーロル将軍らも好んだ風景だという。ここで夕暮れのカクテルを傾けると、いつのまにか自分も勝利者のドラマに加わっていた。

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