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金融コラム 田嶋智太郎 経済アナリスト
2015年は円安とドル高のダブルスロットルが全開に!?
ついに、足元(執筆時)の円相場は1ドル=120円の大台に乗せる動きとなってきた。もともと筆者は、かなり以前から「2015 ~ 16年あたりにかけては壮大な円安・ドル高相場が展開される可能性が高い」と主張してきた、そして今、まさに「そのとき」を迎えようとしている。
 2015年に壮大な円安・ドル高相場が展開されると考える根拠は大きく三つある。一つ目は、2015年に米国の景気が回復軌道にしっかりと乗ることで、「円安エンジン」と「ドル高エンジン」のダブルスロットルがともに全開となる可能性が高いという点だ。2014年10月に量的緩和を終了させたFRBが、次に最初の利上げに踏み切るのは2015年の半ばあたりと見る市場関係者が多い。そうであるとするならば、利上げは「常に景気の後追い」なのであるから、最初の利上げの実施決定前に米景気は回復の軌道に乗っているということになる。言うまでもなく、これは「ドル高エンジン」の出力を大きく向上させることにつながろう。
 二つ目は、2013年4月に黒田日銀総裁が「異次元緩和」の実施を決定したとき、2%の物価上昇率目標を達成する時期として「向こう2年」を一応の目安とした点だ。もちろん、異次元緩和策というのは原則的にオープンエンドの(終了の時期をあらかじめ定めない)政策であり、あくまでも「2年」という数字は政策運営に賭ける本気度を示す手立ての一つに過ぎないのかもしれない。それでも、ひとたび日銀総裁の口から飛び出した数字を軽視することはできず、実際に日銀サイドもこの「目安」をないがしろにはしないだろう。
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