

老舗茶問屋
北川半兵衞商店
手摘み一番茶抹茶アイスクリーム
北川半兵衞商店
手摘み一番茶抹茶アイスクリーム
Photo Satoru Seki Text Junko Chiba
1861(文久元)年創業の北川半兵衞商店を訪ねた。
宇治の中心街から少し離れた伊勢田に店を構える。
もともとは庄屋で、「京都から大阪へ、半兵衞の土地をまたがずには行けない」と言われたほどの大地主だったという。
屋号の示す山と田がその権勢を誇るようだ。
宇治の中心街から少し離れた伊勢田に店を構える。
もともとは庄屋で、「京都から大阪へ、半兵衞の土地をまたがずには行けない」と言われたほどの大地主だったという。
屋号の示す山と田がその権勢を誇るようだ。


“150年企業"の風格
初代・半兵衞は既製の茶に飽き足らず、最高級の品質を求めて自ら茶商売に乗り出した。
やがて幕府の茶商自由化の命を受けて、全国各地に販売を始めた、その年をもって創業としている。
当時、宇治の問屋で行商を許可する関所札を持っていたのは半兵衞だけだったそうだ。
「生産の方はもう品評会への出品用の抹茶を作る茶園だけ。
そこではもちろん覆下で、一部葭簀と稲藁の棚も設けてやってます。
今は特約生産農家さんに茶樹の品質から天候、摘取期間、肥培生産管理まで徹底指導し、茶葉を厳選・ブレンドして最高級の抹茶を製造・販売する形の商いですね。
最高の茶葉を選び抜く官能と、独自の精製工程並びにブレンド技術は天下一と自負しています」
と6代目・北川俊幸社長は語る。

1.碾茶を挽く石臼は、葉の落ちるスピードを決める芯木の調整が重要。
宇治にも数人しかいない職人(目立て師)に調整してもらう。
2.農家が収穫し、乾燥した茶葉(荒茶)を茎と葉に分ける。
この分離機に3回かけて、ていねいに分ける。
3.宇治の老舗茶問屋らしく、問屋業だけでなく、生産、製茶、卸、販売とさまざまな顔を持つ。