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1000年の歴史が息づく防府天満宮
学問の神様、菅原道真公を祀る防府天満宮は、京都の北野天満宮(947年創建)、福岡の大宰府天満宮(905年創建)とともに、日本三天神の一つに数えられている。防府天満宮の社伝によると、創建は菅原道真公が亡くなった翌年904(延喜4)年といわれ、全国に約1万2000社ある天満宮で最初に創建された天神様だ。
 社殿は三度の火災に遭っており、現在の建造物は、1952(昭和27)年の火災の後、入母屋造りの本殿と拝殿を、両下げ造りの弊殿でつなぐ複合社殿とし、翼廊、楼門を合わせて、1963(昭和38)年に再建されたものである。旧社殿を踏襲して、白木造り、二重折り上げ格天井を施しているが、彫刻などの装飾を減らすなど平安時代の様式を取り入れている。
 また、境内に立つ春風楼は、長州藩10代藩主の毛利斉煕(なりひろ)によって、1822(文政5)年に五重の塔の建立が計画されたが、藩の財政難により中断。計画時の木組みを生かしながら、1873(明治6)年に現在の2層の楼閣様式として完成した。塔建築の様子を床下部分に見ることができ、当初の建築規模の大きさが見て取れる、“未完の五重の塔”である。その名の通り、さわやかな風が吹き抜け、眼下に防府の町が一望できる。
(左)現在の防府天満の本殿、弊殿、拝殿は、国の登録有形文化財に指定されている。防府天満宮 山口県防府市松崎町14-1 TEL0835-23-7700
(中)春風楼は剣道や柔道などの奉納行事を開催。(国の登録有形文化財)
(上)樹齢800年(推定)の防府天満宮御神木。幹周が5.6m、高さ27.5m、葉張36mの巨大な楠は、周防一の美しさといわれる。
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