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蛤と生若布椀
コハク酸、グルタミン酸、タウリン、アラニン、などなど。蛤のエキスはうまみ成分の宝庫だ。
神田裕行の椀五十選 第23回 椀味不只淡
Photo Masahiro Goda 文・神田裕行(元麻布「かんだ」店主)
わんみただたんにあらず
先日、台湾で料理フェアを開催した。これまでにも香港を始め、フランス、スペインなどの料理先進国はもとより、オランダのアムステルダムや、ブルガリアのソフィアまで出向いて料理を作ってきたが、いずれも一度きりで再訪はしていない。しかし、台湾では、これで3度目の開催となった。
 なぜかと言うと、いろいろ理由はあるが、一番の理由はこの国が「日本に一番近い国」だと思うからだ。距離的にではなく、食材を作る環境が酷似しているのである。
 本島の中央には、火山を含む山脈が連なり豊富な河川が海に山のミネラルを送り込む。その結果、魚種は築地に匹敵するほどだし、野菜の、特に葉物、なり物の豊かさは日本の比ではない。
 台湾は日本国外で唯一、日本料理ができる国ではないだろうか。
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