








1. 妻の敦子さんと一緒に山に入るが、手分けすることもある。下から上へと松茸を探していく。
2. かなりの斜面でも、細見さんの身のこなしは俊敏だ。知り尽くした松茸山をどんどん歩く。
3. 松茸が採れると、「ウラジロ」というシダの葉を取って、かごに敷く。松茸の乾燥防止にもなる。
4. 松くい虫にやられた山では、松の木が倒れている。倒れそうに弱っている木もあり、倒木などの危険も潜む。
5. 松茸が生えている場所の周辺の土を掘ると、シロ(松茸菌の菌糸の固まり)が出てくる。これが松茸山の“土”の特徴だ。
6. 丁寧に松茸を採る。みずみずしいため、強く持てばかさや軸が傷ついてしまう。それほど繊細だ。
7. 松茸が鹿に食べられないように、松茸がよく生える場所には、こうしてネットを張って囲っておく。
8. 軟らかい土に覆われている松茸をゆっくりゆっくりと引いて採る。緊張の瞬間だ。
9. 丹波市春日町の松茸山を望んで。ただの“田舎”のようだが、その地形や雰囲気はブルゴーニュに似ているとか。
2. かなりの斜面でも、細見さんの身のこなしは俊敏だ。知り尽くした松茸山をどんどん歩く。
3. 松茸が採れると、「ウラジロ」というシダの葉を取って、かごに敷く。松茸の乾燥防止にもなる。
4. 松くい虫にやられた山では、松の木が倒れている。倒れそうに弱っている木もあり、倒木などの危険も潜む。
5. 松茸が生えている場所の周辺の土を掘ると、シロ(松茸菌の菌糸の固まり)が出てくる。これが松茸山の“土”の特徴だ。
6. 丁寧に松茸を採る。みずみずしいため、強く持てばかさや軸が傷ついてしまう。それほど繊細だ。
7. 松茸が鹿に食べられないように、松茸がよく生える場所には、こうしてネットを張って囲っておく。
8. 軟らかい土に覆われている松茸をゆっくりゆっくりと引いて採る。緊張の瞬間だ。
9. 丹波市春日町の松茸山を望んで。ただの“田舎”のようだが、その地形や雰囲気はブルゴーニュに似ているとか。
松茸黄金期
丹波では「松茸止め山」の期間中、山に入る権利を得るには、入札をしなければならない。細見さんの妻・敦子さんが「いい時代」だったと振り返る“黄金期"は、ひと山の落札金額が400万円を超えた山も、現在はその20分の1程度だという。
「私が細見家に嫁いで来た頃、松茸の全盛期だったんです。シーズンになると、4畳分の畳を上げた板間が全て松茸で埋め尽くされていました。その松茸を出荷するのに使う2㎏用と4㎏用の箱を、職人さんたちが朝から晩まで作り続けていたのが印象的でしたね。当時は、山からリヤカーで松茸が運ばれてきて、毎日、気が遠くなるほどの量をどんどん出荷していました。もうてんてこ舞い。その頃、主人は会社勤めをしていたので、松茸に関すること全てを舅から教わりました。
全盛期が終わり、家族だけで松茸を採るようになった昭和58年ごろからは、私も舅と一緒に山に入りました。採れなくなったといってもまだ、前に抱えて後ろにしょって一度に34㎏も、まだまだ素人だった私が採ったんですよ」
この数字が敦子さんの採った最高記録だそうだ。軽い松茸が34㎏とは想像がつかないが、数歩歩けば、松茸が見つかったのだろう。
細見さんが退職した今、山に入る時はいつも二人一緒。それは、鹿や熊が増えて、一人だと危険だし、昔よりも高い場所まで上がらないと、なかなか松茸の顔を見ることはできないからだ。
今回、細見さん夫妻の松茸採りに同行させてもらった。「高い山ではない」と聞いていたのだが、その斜面はかなり急。そこを御年73歳と69歳の二人は、息を切らすことなく、どんどん登って行く。その身のこなしに驚きながらも、自分の足元を確保しながら、付いていくだけで精いっぱい。とうてい松茸など探せない状況だ。
「ここから向こうが、今年、松茸が採れる場所です。鹿の被害を防ぐために、ネットを張っていますから、分かりやすいでしょう。さあさあ、ご自由にどうぞ」
と丹波で松茸採りをさせてもらったのだが、素人では全くどこに生えているのか検討もつかない。風の通り道だったり、小川からの距離だったりと微妙な環境に左右されるという。とにかく山を下から登って、上を見ながらの方が探せるらしい。
「私が細見家に嫁いで来た頃、松茸の全盛期だったんです。シーズンになると、4畳分の畳を上げた板間が全て松茸で埋め尽くされていました。その松茸を出荷するのに使う2㎏用と4㎏用の箱を、職人さんたちが朝から晩まで作り続けていたのが印象的でしたね。当時は、山からリヤカーで松茸が運ばれてきて、毎日、気が遠くなるほどの量をどんどん出荷していました。もうてんてこ舞い。その頃、主人は会社勤めをしていたので、松茸に関すること全てを舅から教わりました。
全盛期が終わり、家族だけで松茸を採るようになった昭和58年ごろからは、私も舅と一緒に山に入りました。採れなくなったといってもまだ、前に抱えて後ろにしょって一度に34㎏も、まだまだ素人だった私が採ったんですよ」
この数字が敦子さんの採った最高記録だそうだ。軽い松茸が34㎏とは想像がつかないが、数歩歩けば、松茸が見つかったのだろう。
細見さんが退職した今、山に入る時はいつも二人一緒。それは、鹿や熊が増えて、一人だと危険だし、昔よりも高い場所まで上がらないと、なかなか松茸の顔を見ることはできないからだ。
今回、細見さん夫妻の松茸採りに同行させてもらった。「高い山ではない」と聞いていたのだが、その斜面はかなり急。そこを御年73歳と69歳の二人は、息を切らすことなく、どんどん登って行く。その身のこなしに驚きながらも、自分の足元を確保しながら、付いていくだけで精いっぱい。とうてい松茸など探せない状況だ。
「ここから向こうが、今年、松茸が採れる場所です。鹿の被害を防ぐために、ネットを張っていますから、分かりやすいでしょう。さあさあ、ご自由にどうぞ」
と丹波で松茸採りをさせてもらったのだが、素人では全くどこに生えているのか検討もつかない。風の通り道だったり、小川からの距離だったりと微妙な環境に左右されるという。とにかく山を下から登って、上を見ながらの方が探せるらしい。