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(左)尾形光琳筆の国宝「紅白梅図屏風」。MOA美術館屈指の名宝も新たに展示のためのケースが用意され、一年ぶりに公開されている。(右上)野々村仁清作の国宝「色絵藤花文茶壺」。今回のリニューアルで新設された特別展示室は、江戸黒とも呼ばれる黒漆喰を壁に施した現代的な空間となっている。(右下)メーンエントランスの高さ4mもある中央扉は、人間国宝の室瀬和美氏(漆芸)による漆塗の自動ドア。伝統的な漆塗のわざが桃山時代に流行した片身替のデザインとして現代に生まれ変わった。

MOA美術館
リニューアルオープン
リニューアルオープン
Photo Masaki Ogawa / Courtesy of MOA Museum of Art
リニューアル記念名品展+杉本博司「海景―ATAMI」
箱根美術館の創立者である岡田茂吉の遺志を受け継ぎ、1982年、彼の生誕百年記念事業として熱海市に建てられたMOA美術館が、2月5日に約11カ月の改修工事を経てリニューアルオープン。世界的に活躍する現代美術作家の杉本博司氏と建築家の榊田倫之氏が主宰する新素材研究所が設計を手掛け、ロビーエリア、展示スペース、ショップ、カフェなどが新たに生まれ変わった。
戦後間もない頃から創立者が情熱を傾けて収集してきた美術品は、日本および東洋の絵画、彫刻、書跡、陶磁器、漆工芸など幅広い分野にわたり、国宝3点と重要文化財66点を含む約3500点のコレクションを形成。「MOA美術館にある数々の日本文化の至宝を、最高の光りと場で見てみたいと思った」と言う杉本氏は、「至高の光り 至高の場」というデザインコンセプトに基づき、屋久杉、行者杉、黒漆喰、畳など日本の伝統的な素材を用いながら、作品の美を最大限に生かす空間を生み出した。
リニューアルオープンを記念して開催中のリニューアル記念名品展+杉本博司「海景―ATAMI」では、コレクションの中から厳選した日本・東洋美術の名品を展示。最大の見どころは、尾形光琳の代表作である国宝「紅白梅図屏風」だろう。樹齢数百年の行者杉を框に使用し、畳が敷かれた新たなケースに展示された名宝は、一年ぶりの公開となる。また京焼の大成者として有名な野々村仁清の茶壺の中でも最高傑作として名高い国宝「色絵藤花文茶壺」を鑑賞するための特別展示室も新設。さらに杉本氏の名を世界的に知らしめた代表作「海景」シリーズの中でも、熱海の海をテーマにした「海景―ATAMI」を展示するなど、充実した内容となっている。
数々の名宝を、より美しく鑑賞するために生まれ変わったMOA美術館。同館屈指の作品が展示されている貴重な機会に足を運び、新たに創造された空間とともに堪能したい。
リニューアル記念名品展+杉本博司「海景―ATAMI」
会期:3月14日(火)まで
会場:MOA美術館 展示室1-6 静岡県熱海市桃山町26-2
開館時間:9:30~16:30(入館は16:00まで)
TEL0557-84-2511
www.moaart.or.jp
戦後間もない頃から創立者が情熱を傾けて収集してきた美術品は、日本および東洋の絵画、彫刻、書跡、陶磁器、漆工芸など幅広い分野にわたり、国宝3点と重要文化財66点を含む約3500点のコレクションを形成。「MOA美術館にある数々の日本文化の至宝を、最高の光りと場で見てみたいと思った」と言う杉本氏は、「至高の光り 至高の場」というデザインコンセプトに基づき、屋久杉、行者杉、黒漆喰、畳など日本の伝統的な素材を用いながら、作品の美を最大限に生かす空間を生み出した。
リニューアルオープンを記念して開催中のリニューアル記念名品展+杉本博司「海景―ATAMI」では、コレクションの中から厳選した日本・東洋美術の名品を展示。最大の見どころは、尾形光琳の代表作である国宝「紅白梅図屏風」だろう。樹齢数百年の行者杉を框に使用し、畳が敷かれた新たなケースに展示された名宝は、一年ぶりの公開となる。また京焼の大成者として有名な野々村仁清の茶壺の中でも最高傑作として名高い国宝「色絵藤花文茶壺」を鑑賞するための特別展示室も新設。さらに杉本氏の名を世界的に知らしめた代表作「海景」シリーズの中でも、熱海の海をテーマにした「海景―ATAMI」を展示するなど、充実した内容となっている。
数々の名宝を、より美しく鑑賞するために生まれ変わったMOA美術館。同館屈指の作品が展示されている貴重な機会に足を運び、新たに創造された空間とともに堪能したい。
リニューアル記念名品展+杉本博司「海景―ATAMI」
会期:3月14日(火)まで
会場:MOA美術館 展示室1-6 静岡県熱海市桃山町26-2
開館時間:9:30~16:30(入館は16:00まで)
TEL0557-84-2511
www.moaart.or.jp
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