PAGE...1|2|3|4
盗まれた接吻
 まるで映画のワンシーンのような「盗まれた接吻(せっぷん)」。タイトルに“盗まれた"とある通り、青年が“不意打ち"で意中の女性に仕掛ける瞬間を見事に描いている。女性はほとんど抵抗せず、青年に身を寄せキスを受ける。それより女性は、この瞬間を誰かに見られてはいないかと、“周りの目"を気にしているようだ。青年の彼女への思いや、不意を突かれた驚き、そしてキスを予想していたかのような仕草といった男女の戯れを、ロココ的に描いている。この作者、ジャン=オノレ・フラゴナールはヴァトーの後継者だ。フラゴナールの義理の妹で弟子のマルグリット・ジェラールとの共作説が有力な作品。
ジャン=オノレ・フラゴナールとマルグリット・ジェラール 《盗まれた接吻》 1780年代末
ⒸThe State Hermitage Museum, St Petersburg, 2017-18
PAGE...1|2|3|4
LINK
CULTURE
20世紀最高のコレクターが愛した名画を巡る
>>2014.6.25 update
BEAUTY
恋する時はKENZO
>>2014.8.12 update
CULTURE
知られざる画家ハンマースホイ
>>2009.1.9 update
CULTURE
ルカス・クラーナハの エロスとタナトス
>>2016.10.14 update
CULTURE
「水」を描いた絵画で涼を楽しむ
>>2014.8.11 update

記事カテゴリー