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日本では輸入規制があるため、カカオ豆を生で輸入することはできない。ローストされ、殺菌されたものを手に入れるのが限界だ。「パティシエが、豆の発酵や乾燥の工程から関わることができれば、味のバリエーションを広げることができると思う」と、成田氏は言う。ではどうやって個性を出すか。成田氏が取ったのは、ぎりぎりまで糖度を抑える方法だ。
 ここで「これ食べてみてください」と2種類のチョコレートを試食させてくれた。同じピュアのカカオポッドから採った、砂糖が添加されているカカオ75%のチョコレートと、全く添加されていない100%のチョコレート。100%のものは、それだけだと苦みと脂気が強すぎる。だが二つを合わせることで、甘みが抑えられる代わりにチョコレートの味が際立ってくる。
「少なくても、酸味のあるものとそうでないもの2種類以上の味を使い分けるようにしています。そろそろ、チョコレートに対する消費者の意識が進化し、甘さではなく、チョコレート本来の味を探求してもいいころだと思います」
その成田氏が“チョコレートの祭典"として恒例となっている伊勢丹のサロン・デュ・ショコラに2014年初登場。独自の“チョコレート学"を持つ彼が、バレンタインのために作ったオリジナルショコラだ。成田氏がリスペクトしてやまないベネズエラの希少なカカオ、チュアオをベースに10の異なる味わいを表現したボンボンショコラ「バルション」、砂漠に現れる美しい結晶“砂漠の薔薇"をイメージした「ローズ ド サーブル」など全3アイテムを受付販売中。予約限定で、受取り日は2月12 日(水)、13 日(木)、14 日(金)の3 日間。バレンタインをエスキスで過ごし、帰りにチョコレートを購入してプレゼントする。そんな新しいバレンタインデーのカタチとしてもスマートだ。
 
問い合わせ エスキス TEL03-5537-5580 http://www.esquissetokyo.com/
ボンボンショコラ バルション(10個入5,000円)は、胡麻、トンカ豆、珈琲、パッションなど。成田氏に刺激をもたらした国、文化、味と香りのシナジー。2月14日までの予約限定。
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