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国立新美術館副館長 南雄介(みなみ・ゆうすけ)
1959年鳥取県生まれ。東京藝術大学大学院美術研究科修士課程修了。東京都美術館、東京都現代美術館学芸員を経て、2004年4月より国立新美術館設立準備室に勤務、現在は副館長兼学芸課長。専門は日本および欧米の近現代美術。企画展に「アメリカン・ポップ・アート」展(2013年)、「中村一美」展(2014年)、「マグリット」展(2015年)などがある。
ミスター・シュルレアリスム
ダリは美術学校を“正式"に退学した前後の26年と29年、パリを訪れた。そこで同郷のピカソやジョアン・ミロのほか、アンドレ・ブルトンらシュルレアリストたちに出会い、彼らのグループに参加。無意識の世界にアクセスして芸術を創造する「パラノイア的=批判的方法」と呼ばれる手法を生み出し、シュルレアリスムの中心的な画家として活躍するようになった。
「人間の思想や行動が寄り集まって世界を動かしている、その背後には無意識がある、という考え方です。ダリはこの目に見えない無意識の世界を、象徴としてわかりやすく可視化して描きました。また絵画だけではなく、ブニュエルと共同で脚本を執筆した映画『アンダルシアの犬』をパリで公開するなど、多彩な才能の片鱗(へんりん)も見せています」
 この時期にもう一つ、大きな出会いがあった。詩人ポール・エリュアールの妻ガラである。二人はまさに一目ぼれ。“道ならぬ恋"ゆえか、正式に結婚するまでには時間を要したが、「ガラは生涯、ダリに寄り添い、ミューズとしてダリの芸術に霊感を与えるとともに、プロデューサー的な役割を任じた」という。
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