
離れ「梅の生」の露天風呂。庭に流れる小川のせせらぎを聞きながら露天風呂に入れる、まさに癒やしの宿。東名や新東名を使うと早く、伊豆縦貫道、伊豆中央道、修善寺道路とすぐ近くまで高速や有料道路があるので、都心からのアクセスもいい。
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柳生の庄 静岡県伊豆市修善寺1116-6 TEL0558-72-4126 www.yagyu-no-sho.com
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心を洗う、柳生の宿
伊豆修善寺温泉 柳生の庄
伊豆修善寺温泉 柳生の庄
Photo TONY TANIUCHI Text Rie Nakajima
伊豆修善寺。心地よい緑の中に、風情ある古き良き日本旅館がある。料亭から始まる歴史を受け継ぐ、地元の食材を使った野趣あふれる料理と、職人の技が光る数寄屋造りの客室、そして静かに心身を清める露天風呂。もてなしの心が尽くされた、行きつけにしたい宿である。
かつて、作家や文化人が足繁く通って心身を休めたような、本当の意味での日本旅館は少なくなった。だが、東京や京都といった人が集中する観光地とは離れた、伊豆の修善寺には、今もそうした名宿といえる宿がある。柳生の庄。爽やかな緑に囲まれた、美しい閑静な宿だ。女将の長谷川さき子さんが、控えめな様子でこう話してくれた。「いつも心がけているのは、手を抜かないこと。慣れてくると、これは明日にしよう、と思うところもでてきますでしょう。でもそうではなくて、いつでも初心を忘れず、一度やり始めたことは這ってでもやり遂げるようにしています」
ここには、50回以上も訪れる常連が数多くいる。女将が英語とタイ語に堪能なため、真の日本旅館を求めて海外から通う人もいるという。東京の外資系ホテルからの紹介で訪れるゲストも絶えない。
自慢の一つが、その料理だ。聞けば、初代料理長は魯山人の星岡茶寮で修業をした人。「柳生」はもともと、1959(昭和34)年に東京の白金で開業した料亭だった。料理にも建物にもこだわり、一時は130人もの従業員を抱える大料亭となったが、店主が修善寺の里山に残る日本の風情にほれ込み、1970(昭和45)年に温泉旅館として新たに歩み始めたという経緯を持つ。「柳生」とは、創業店主が剣道をたしなむことからつけられた名だ。
ここには、50回以上も訪れる常連が数多くいる。女将が英語とタイ語に堪能なため、真の日本旅館を求めて海外から通う人もいるという。東京の外資系ホテルからの紹介で訪れるゲストも絶えない。
自慢の一つが、その料理だ。聞けば、初代料理長は魯山人の星岡茶寮で修業をした人。「柳生」はもともと、1959(昭和34)年に東京の白金で開業した料亭だった。料理にも建物にもこだわり、一時は130人もの従業員を抱える大料亭となったが、店主が修善寺の里山に残る日本の風情にほれ込み、1970(昭和45)年に温泉旅館として新たに歩み始めたという経緯を持つ。「柳生」とは、創業店主が剣道をたしなむことからつけられた名だ。