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緑豊かなトラヴェール渓谷にある、ボヴェとつながりの深いシャトー・ドゥ・モティエ。2006年に買収し、ここに本社機能とアトリエが設置された
The Art of Bovet
Text Yasushi Matsuami
身に着けるアート――ボヴェのオーナーであるパスカル・ラフィ氏は、自身のメゾンのタイムピースを、こう呼ぶ。ハイレベルの伝統技法の数々、複雑機構やヒゲゼンマイも自社生産可能なマニュファクチュール体制、革新的なアプローチ、希少性の高い本物の価値。その歴史をたどりながら、ボヴェの芸術性を検証する。
レマン湖畔から北へ約40㎞、フランスと国境を接するジュラ山地に位置するトラヴェール渓谷の小村、フルリエ。ここがスイス屈指のウォッチ・メゾン、ボヴェの故郷である。
 ボヴェ社が設立されたのは1822年。スイスでも十指に入る歴史を誇る。創業者のエドアール・ボヴェがロンドンに赴き、海外へと販路を広げる会社を立ち上げたのがこの年だが、実はボヴェ・ファミリーによる時計製造の歴史は、さらにさかのぼることができる。
 1814年当時、すでにボヴェは高温焼成によるグランフーエナメルや、文字盤に繊細な細密画を施す技術、またフルリエ独特のフルリザン彫刻や繊細なジェム・セッティング技術を手にし、これらを駆使した優美なタイムピースを製作していたという記録が残されている。
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