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GIVENCHY
エレガンスとサイエンスの融合
Photo Takehiro Hiramatsu(digni)
Text Noriko Masumoto(alto)
NileScope-Beaute Vol.3
貴族出身であり、1952年に25歳の若さにしてオートクチュール・メゾンを設立した、ユベール・ド・ジバンシィ。クリエーターであると同時に卓越したビジネスセンスを持った彼が、1957年に立ち上げたブランドが「パルファム ジバンシイ」だ。オードリー・へプバーンと運命的な出会いを果たし、誕生したフレグランス「ランテルディ」からその歴史は始まった。
 「エレガンスの秘訣とは、自分自身であること」。これは彼が残した言葉の一つだ。偉大なデザイナーでありながらも職人だった彼は、パーソナルを知らなければ、その人の欲しい服を作ることができないという信念のもと、仮縫いさえも弟子に任せることはなかったという。
 女性を美しくすることこそが自分の使命であると考えた彼のこの言葉には、“内面の美しさなしには最高のエレガンスは表現できない"という思いが込められている。あくまでも、エレガンスの中心は女性自身。ファッションであれビューティーであれ、彼の作り出すアイテムたちは、女性が自ら美しくなろうという姿勢を助けるサポート役に過ぎないと考えていたという。
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