PAGE...1|2|3
1.オコゼの背ビレには強い毒があるため、まず背ビレを取り除く。
2.頭、身、肝臓、胃袋、皮が残るようにさばく。全てに塩を振っておく。
3.鍋に昆布、酒を入れて煮る。表面に浮いてきた灰汁をしっかり取る。
4.砂の色が異なると柄も変わる天然の浅利。一つとして同じ柄がない。
5.貝殻の表面は汚れがたまっているので、ゴシゴシとすり合わせてよく洗う。
6.浅利も昆布と酒を入れて煮て、最後にネギを入れてさっと火を通す。
この作業の後、次は汚れを取る。浅蜊は表面に細かい切れ込みが入っていて、ここに汚れがたまっている。水と一緒に大きなたらいやボールに入れ両手で貝をこすり合わせるように洗う。驚くほどに水が黒くなること、請け合いである。この後、濃いめの塩水につけて一日砂をはかせる。もちろんスーパーなどで買ってきたものなら、この必要はない。既に砂抜きがすませてある。
 さて、浅蜊。本当は赤出汁が最高にうまい。一番ダメなのは田舎味噌だ。要するに海のミネラルの味わいと、貝が持っている塩分を考慮すると、塩分の低い名古屋の八丁味噌が最も相性が良い。浅蜊の名産地も愛知県だからか? まあ偶然だと思う。
 今回は九条ネギと一緒に潮仕立てとした。名水に昆布を忍ばせ、酒は一割程度。貝を入れ、火をつけゆっくり温度を上げていく。あまりの強火は貝を硬くするし、浮き上がる灰汁を丁寧にすくうためにも。
PAGE...1|2|3
LINK
GOURMET
椀味不只淡 第9回
>>2013.12.24 update
GOURMET
椀味不只淡 第19回
>>2013.12.11 update
GOURMET
椀味不只淡 第6回
>>2013.12.24 update
GOURMET
椀味不只淡 第16回
>>2013.12.13 update
GOURMET
椀味不只淡 第15回
>>2013.12.16 update

記事カテゴリー