
安藤氏が描いた10年後の東京
石原都知事からの要請で、コンセプトから具体的なプランまで東京都の緑化プロジェクトに携わっている安藤氏。優れた環境技術と自然と調和した文化をもつ“環境大国日本”を世界へ発信すべく、日本へ、世界へ、緑化への協力を呼びかけている。
石原都知事からの要請で、コンセプトから具体的なプランまで東京都の緑化プロジェクトに携わっている安藤氏。優れた環境技術と自然と調和した文化をもつ“環境大国日本”を世界へ発信すべく、日本へ、世界へ、緑化への協力を呼びかけている。
東京湾のゴミ埋立地を「海の森」に
都市と環境の再生に力を尽くす安藤氏は、8年ほど前から「東京を緑の都市にする」という一大プロジェクトに関わっている。
「世界中の人が、東京には醜い彫刻がたくさんあると驚くんです。電柱のことですね。これを地中化すると、都心部の街路樹を現在の倍100万本に増やすことができます。同時に民間が所有する空地や建物の屋上を緑化する、皇居や明治神宮を含めて公園をもっと緑にする。それは当然進めるとして、私たちがこのプロジェクトのシンボルとしたのは、東京湾のゴミの埋立地に苗木を植えて『海の森』にするという、世界でも類のない試みです。この『海の森』を起点に、東京の街に新しい風が吹き込んでくるはず。その風が街だけではなく、日本人の生活と心にも豊かさをもたらすと信じています。
こだわったのは、行政主導ではなく、都民一人ひとりが主体的に取り組むこと。『自分たちが出したゴミでできた場所を、自分たちの手で森にしよう』と呼びかけ、そのための費用を市民からの募金で集めています。苗木1本に500円、50万人の募金を集めて100万本の苗木を植樹する予定です」
「海の森」として整備されるのは、1973年から14年間にわたってゴミの最終処分場として利用されてきた、中央防波堤内側の埋立地。面積は、皇居とほぼ同じ広さの約88ヘクタールだ。安藤氏はシンポジウムや講演会などで自ら募金への協力を訴え、都民はもちろん全国の、ひいては世界中の人々が支援を約束してくれたという。「そういう意味では、『海の森』は『世界の森』であり『地球の森』なんです。世界に向けて、自然とともに生きるすばらしさを発信したい」と目を輝かせる。瀬戸内オリーブ基金
安藤氏の街づくりに対する提案は、都市に限ったことではない。地方文化の復興にも情熱を燃やす。その一つが「瀬戸内オリーブ基金」による植樹プロジェクトだ。
「世界中の人が、東京には醜い彫刻がたくさんあると驚くんです。電柱のことですね。これを地中化すると、都心部の街路樹を現在の倍100万本に増やすことができます。同時に民間が所有する空地や建物の屋上を緑化する、皇居や明治神宮を含めて公園をもっと緑にする。それは当然進めるとして、私たちがこのプロジェクトのシンボルとしたのは、東京湾のゴミの埋立地に苗木を植えて『海の森』にするという、世界でも類のない試みです。この『海の森』を起点に、東京の街に新しい風が吹き込んでくるはず。その風が街だけではなく、日本人の生活と心にも豊かさをもたらすと信じています。
こだわったのは、行政主導ではなく、都民一人ひとりが主体的に取り組むこと。『自分たちが出したゴミでできた場所を、自分たちの手で森にしよう』と呼びかけ、そのための費用を市民からの募金で集めています。苗木1本に500円、50万人の募金を集めて100万本の苗木を植樹する予定です」
「海の森」として整備されるのは、1973年から14年間にわたってゴミの最終処分場として利用されてきた、中央防波堤内側の埋立地。面積は、皇居とほぼ同じ広さの約88ヘクタールだ。安藤氏はシンポジウムや講演会などで自ら募金への協力を訴え、都民はもちろん全国の、ひいては世界中の人々が支援を約束してくれたという。「そういう意味では、『海の森』は『世界の森』であり『地球の森』なんです。世界に向けて、自然とともに生きるすばらしさを発信したい」と目を輝かせる。瀬戸内オリーブ基金
安藤氏の街づくりに対する提案は、都市に限ったことではない。地方文化の復興にも情熱を燃やす。その一つが「瀬戸内オリーブ基金」による植樹プロジェクトだ。