
(左)アセットマネジメント事業本部 東日本統括部 部長 佐々木淳一
(右)アセットマネジメント事業本部1課 主任 増谷大輔
(右)アセットマネジメント事業本部1課 主任 増谷大輔
「区分所有」という考え方
ボルテックスを設立した当初は不況の真っただ中。不動産の中でも、例えば分譲マンションの1、2階部分の店舗や事務所などオフィスが区分所有になっていたものが、マーケットにかなり割安で出ていた。宮沢氏はこれを商材にしようと決めた。それまで「1棟丸ごと所有」がいわば常識だったオフィスビルへの投資市場に、「区分所有オフィス®」という新しい概念を取り入れたのだ。「個人が東京でオフィスビルを買う場合、自己資金とローンの関係上、10億円以下の小さなビルになってしまいます。借り手からすると魅力がない。しかもビルが大型化する中で淘汰される可能性も高い。その点、中型以上のビルは供給が少ない一方で、借りる層の絶対数は増加しています。賃貸事業として運用するには投資効率が高い。問題は物件価格が20億~50億円と高いことですが、フロア分割で解消されます」と宮沢氏。中型以上のビルなら高い賃料収入が見込め、坪単価上昇による売却益も期待できる。
具体的には、まず都心の20億~50億円規模のビルをボルテックスが購入する。潜在価値の高い「隠れお宝物件」だ。全物件にバリューアップを施す。さらに、長期修繕計画を立て、修繕積立金を組み入れて管理組合を新規組成するなど、物件管理の態勢を整える。その上でフロアごとに「区分所有」化して分譲、販売する。注目すべきは、運営能力の高さだ。「稼働率は98%以上。空室期間も2・7カ月と短く、市況や相場に応じて行う賃料の更新時における値上げ交渉は7割以上成功させている。しかも空調や水回りなどの内側の設備のメンテナンスや修繕費用まで組合が負担。世の中の商材の中で最も『買った後にお金がかからない形』になっている」という。
具体的には、まず都心の20億~50億円規模のビルをボルテックスが購入する。潜在価値の高い「隠れお宝物件」だ。全物件にバリューアップを施す。さらに、長期修繕計画を立て、修繕積立金を組み入れて管理組合を新規組成するなど、物件管理の態勢を整える。その上でフロアごとに「区分所有」化して分譲、販売する。注目すべきは、運営能力の高さだ。「稼働率は98%以上。空室期間も2・7カ月と短く、市況や相場に応じて行う賃料の更新時における値上げ交渉は7割以上成功させている。しかも空調や水回りなどの内側の設備のメンテナンスや修繕費用まで組合が負担。世の中の商材の中で最も『買った後にお金がかからない形』になっている」という。