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(左)大阪松竹座。法善寺横丁から程近い御堂筋そばに立つ。大アーチのある洋風建築が印象的な、大阪の顔の一つである。
(中)大阪といえば、たこ焼き、通りに黒目を向けた大ダコがのたうつ。この界隈には食材をモチーフにした立体的な看板が多く、実に大阪らしい。
(右上)法善寺横丁の西にある藤山寛美直筆の看板。
(右下)昭和40年創業、カウンターと個室のある「浪速割烹 㐂川(きがわ)」。大阪の伝統野菜や漁場直送の魚介類をふんだんに使った大阪の味が楽しめる。
この法善寺の参拝客向けに、境内に露店が立ったことに始まるのが法善寺横丁だ。どぎついネオンが瞬くミナミの中で、石畳の法善寺横丁には一線を画した雰囲気がある。入り口に掛かる看板の文字は、西が藤山寛美、東は三代目桂春団治の作。織田作之助の小説『夫婦善哉』の舞台となった善哉屋が、今もお不動さんの横に立つ。人情ものの歌謡曲にも度々登場する、昔ながらの浪花風情が漂う場所だ。
 東西に延びる長さ80メートル、幅3メートルほどの2本の路地に、老舗の小料理屋から居酒屋、バー、イタリアン、フランス料理店など、ありとあらゆる種類の店が60軒ほど。夜には店先の看板や提灯に火がともり、仕事帰りのビジネスマンや女性客に加え、観光客も行き交う。てっちり鍋、鯨となにわの伝統野菜の水菜を使ったハリハリ鍋、浪速割烹、お好み焼き。大阪の味が何でもそろい、店構えを見て歩くだけでも楽しい。明治、昭和には2軒の寄席もあり、上方落語ファンでにぎわっていたという。2軒とも空襲で焼失したが、1軒は再建されており、当時の名残を感じさせる。
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