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サファイアがきらめく冬のジュウ渓谷 AUDEMARS PIGUET
オーデマ ピゲの職人技はハイジュエリークリエーションでもその見事な手腕を発揮している。2015年から続く芸術的なハイジュエリーコレクション三部作のラストを飾るのが、華やかな尖塔のデザインが斬新なカフウオッチだ。ジュウ渓谷の冬を彷彿とさせる冷たい氷の鍾乳石を、六つのカラートーンからなる1万ものブルーサファイアで生き生きと表現。スノーセッティング技法を駆使し、ブリリアントカットを施した大きさの異なる石を地金が見えないほど細密に敷き詰めた。アウトレージの名の通り、従来のジュエリーウオッチに変革をもたらす “起爆的”な一本だ。
ダイヤモンド・アウトレージ
クオーツ、WGケース×WGブレスレット、価格要問い合わせ ※オーダーメードとなるため手首に合わせてサイズカスタマイズ可能
●オーデマ ピゲ ジャパン
TEL03-6830-0000 www.audemarspiguet.com/jp
〝変化〞を求める一方での〝原点回帰〞
このエキシビションウイークと相前後して、ヴァシュロン・コンスタンタン、ピアジェ、ジャガー・ルクルト、ゼニスなど、いくつかのブランドでCEOの交代情報が伝わってきた。これもまた首脳陣の若返りを図り、〝変化〞を模索する動きと見ることができる。
 実際2016年は、中国経済の失速、世界の政治・経済情勢の不透明感などから、時計業界にとって楽観を許さない一年となった。日本国内でも、中国からの旅行者の減少に伴いインバウンド需要が激減。中国に贅沢品を持ち込む際の関税率の上昇も、これに拍車をかけた。大抵のことでは弱気な発言をしない有力ブランドの担当者からも、昨年の厳しさは認めざるを得ないという言葉も聞かれたほどだった。
 そんな中での今年のジュネーブだけに、現状を打破する〝変化〞を求めることが、最重要課題だったようだ。しかし、どんな〝変化〞がどんな成果をもたらすのか? まだ解答の出ない中で、当面模索が続きそうだ。 一方、前述した〝原点回帰〞をスローガンに掲げるブランドが多かったことも、今年の傾向に挙げなくてはならない。リーマンショック後、この言葉が時計業界を席巻したが、不況の時期には、人々はコンサバティブな消費行動を取ると言われている。冒険した商材よりも、自分たちのDNAを再確認し、得意とするジャンルやアイテムで堅実に勝負することが得策となってくる。変化を模索しながら、確実性も押さえたい。相反するテーマを、どうハンドリングするかが課題となるだろう。

各ブランドが示すDNAの進化

 では、具体的に各ブランドの動きを見ていこう。カルティエは、ジュエラーとしてのアイデンティティーを最大限生かしたハイジュエリーウオッチや、伝統のパンテールモチーフなどに注力。時分針が宙に浮いて見えるミステリアス機構は、カルティエのお家芸の一つだが、これを用いたダブルトゥールビヨンにミニッツリピーターを加えたコンプリケーションモデルも目を引いた。
80年代のきらびやかさを現代的に解釈 CARTIER
1983年に発表され、フェミニンなスタイルで高い人気を得た「パンテール ドゥ カルティエ ウォッチ」が、当時のきらめきをより一層高めて再登場。特徴的なのはツヤのあるポリッシュ仕上げとジュエリーのようにしなやかなブレスレット。7.81ctのブリリアントカットダイヤモンドを贅沢にちりばめた写真のモデルの他、シンプルなゴールドのモデルからラッカーで幾何学模様を施した限定モデルまで全17種類、2サイズの豊富なバリエーションがそろう。通常最初のラインアップには並ばないSSモデルが初めから手に取れるのもうれしい。
パンテール ドゥ カルティエ ウォッチ
クオーツ、ケースサイズ27×37㎜、WGケース×WGブレスレット、11,500,000円(予価)、6月発売予定
●カルティエ カスタマー サービスセンター
0120-301-757 www.cartier.jp
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