
東京砲兵工廠(こうしょう)銃包製造所だった鉄骨トラス造の赤レンガ倉庫を利用した図書館。館内の随所で当時の建築を見ることができる。
北区立中央図書館
老若男女に愛されて
築96年の赤レンガ倉庫に、コンクリートとガラスの近代的な建築を融合させた、風情ある空間。大きく取られた窓から明るい光が降り注ぐ東京都の北区立中央図書館は、通称「赤レンガ図書館」として親しまれる区民の憩いの場だ。以前は、中央図書館でありながら、施設が古く、入館者数が区立の他の図書館に劣ることもあった。これを2008(平成20)年、住民団体や有識者参加のもと、図書館とはどうあるべきかの意識調査を行い、大々的にリニューアル。
コンセプトは、区民とともに歩む、長期滞在型の図書館だ。歴史的にも貴重な建築を有効活用したことを始め、中庭を設け、光あふれる窓に面した閲覧席など、目的に応じた閲覧席を504席と豊富に用意。長時間座っていても疲れないよう、北欧家具の名品、フリッツ・ハンセンのセブンチェアやアントチェアを取り入れた。一日滞在していれば、必然的に休憩や食事も必要となる。そこで、都内の人気店を母体とした本格的なカフェを整備するとともに、持参した弁当などが食べられるフリースペースを設置した。
「女性を呼び込む、というのが、一つのキーワードでした」と、図書係長の大橋信夫さん。パウダールーム付きの美しい女性用トイレはもちろんのこと、男性用トイレを含む全ての個室にベビーキープかおむつ替え台を用意。2階の「こども図書館」には子育て情報支援室をつくり、授乳室や給湯設備を完備したほか、専門の保育士が1時間子どもを預かる一時保育を定期的に実施している。1階の総合フロアとは分かれているため、子どもの声も気になりにくく、子育て世代に好評だ。
また、中高生向けには、ガラスで囲まれた「YAルーム」を設けた。ここなら、普段交流のない他校の生徒たちと言葉を交わすことができる。受験シーズンには特に人気で、本離れが指摘される中高生を図書館と結びつけることに配慮している。
コンセプトは、区民とともに歩む、長期滞在型の図書館だ。歴史的にも貴重な建築を有効活用したことを始め、中庭を設け、光あふれる窓に面した閲覧席など、目的に応じた閲覧席を504席と豊富に用意。長時間座っていても疲れないよう、北欧家具の名品、フリッツ・ハンセンのセブンチェアやアントチェアを取り入れた。一日滞在していれば、必然的に休憩や食事も必要となる。そこで、都内の人気店を母体とした本格的なカフェを整備するとともに、持参した弁当などが食べられるフリースペースを設置した。
「女性を呼び込む、というのが、一つのキーワードでした」と、図書係長の大橋信夫さん。パウダールーム付きの美しい女性用トイレはもちろんのこと、男性用トイレを含む全ての個室にベビーキープかおむつ替え台を用意。2階の「こども図書館」には子育て情報支援室をつくり、授乳室や給湯設備を完備したほか、専門の保育士が1時間子どもを預かる一時保育を定期的に実施している。1階の総合フロアとは分かれているため、子どもの声も気になりにくく、子育て世代に好評だ。
また、中高生向けには、ガラスで囲まれた「YAルーム」を設けた。ここなら、普段交流のない他校の生徒たちと言葉を交わすことができる。受験シーズンには特に人気で、本離れが指摘される中高生を図書館と結びつけることに配慮している。