PAGE...1|2|3|4|5|6|7
1. 芸術科学都市は川底にあるため、脇の道路からは低く見える。
2. 最新の音響設備がそなえられたオペラハウスのメイン・ホール。オペラのほかダンスやバレエの舞台も行われる。
3. 正面から見た「ソフィア王妃芸術館」。通称「オペラハウス」。昆虫を思わせるつくりで、周囲には水が張ってある。
4. オペラハウスから望む、スペイン最大の都市公園「トゥーリア・ガーデン」。全長9㎞のトゥーリア川を埋め立ててできた公園である。
5. 芸術科学都市の科学博物館とアゴラの間に2009年、カラトラバによる優美な橋が架った。
カラトラバによる前衛都市
このトゥーリア・ガーデンのハイライトは、東方に位置する「芸術科学都市」だ。1998年、スペインを代表する建築家、サンティアゴ・カラトラバの設計でIMAXシアターやプラネタリウムなどが楽しめる「レミスフェリック」が建設されたのを皮切りに、35万平米の敷地にカラトラバによる大型建造物が次々と建てられた。
 2000年に科学博物館「フェリペ王子科学博物館」、散策路「ルンブラクレ」、2005年にオペラハウス「ソフィア王妃芸術館」、そして、2010年に多目的センター施設「アゴラ」。白い巨大なアバンギャルド建築物と、川の両端を結ぶ優美な白い橋が、バレンシアの青空に眩く、人目を引く。一方、夜は周辺の水を張ったプールに幻想的な佇まいを映す。
 2002年に完成した水族館「オセアノグラフィック」だけが、カラトラバでなく地元出身のスペイン人建築家の故フェリックス・キャンデラによるもの。水槽など建造物の大半が地中にあるため、あまり目立たないものとなっているが、地中を廻る七つの海や、水槽に囲まれたレストランなど、デザインと工夫を凝らした水族館だ。
 芸術科学都市は80年代後半当初の計画では、電波塔などの公共施設と文化施設から成っていたが、カラトラバの登用で現在のコンセプトに変更されたという。この東端には、3棟の高層住居棟を含む、住宅・商業地開発が計画されており、フランスの建築家、ジャン・ヌーベルによるマスタープランが練られている。
 この部分が進行するとトゥーリア川跡地の海辺までの開発が完成することになるのだが、民間投資で計画されているため、現在は経済不況で着工が遅れている状態だ。
PAGE...1|2|3|4|5|6|7
LINK
LIVING
「ハビタ・バレンシア」 Made in Spainの胎動
>>2013.3.1 update
TRAVEL
バレンシア、テルエル、クエンカへの旅 Vol.2
>>2014.5.22 update
STYLE
東京と大阪で12月に特別招待会を開催 リヤドロ
>>2014.10.30 update
GOURMET
ビセンテ・ガンディアのタパスコンテスト締め切り間近!
>>2014.10.16 update
GOURMET
スーパーシェフズ タパスライブ in Tokyo 2014開催
>>2014.12.9 update

記事カテゴリー