
師匠はまさに「釣りの天才」だ。
たいていの場合、糸を垂らした瞬間に釣り上げている。その言葉はあまりにも「絶対」なのだが、不意に私の胸の中に悪戯(いたずら)心が芽生えてきた。「師匠はそうおっしゃるが、ここであえて流心に流してみてはどうだろう」
するとどうだろうか。「ググッ」と魚信があり、大きく手元で合わせた。「おっ、流心なのに来ましたか!」傍らにいてくれる師匠も満面の笑み。大物のイワナを釣り上げた。
この時、釣果こそ冴(さ)えなかったが、300㎞ほど走破しつつ札幌に戻る経営者氏の車の中で、ふと思ったことがいくつかある。増水し、濁流である度合いが高すぎるとエサとゴミの区別がつかず、用心深い渓流魚は食いつかなくなる。
だが、逆にギリギリのタイミングで糸を垂らすと意外な大物がいたりする。日銀買いオペで株大暴落となった5・23ショック以降の日本株マーケットも同じで、恐怖心を抱いた個人が誰も買わない中、意外に大きな動きをしている銘柄がある。
第二に「プロ」だから絶対に正しいということはあり得ないということだ。「常識の裏」にこそ、これからの“未来"へと開く扉があることはマーケットでも渓流でも同じなのである。最終的には己の直感、これだけに頼って前へ前へと進むのが正しい。
第三に「エサ」の取り方を知らなければ釣りは出来ないということだ。マーケットが主体である真の金融資本主義へといよいよ突入した我が国でも全く同じ。まずは「エサ」となるマネーをゼロから稼ぎ、それをマーケットという大流へと投げ込むことで、大物を釣り上げる。
現在の「日本バブル」の次に早ければ2年後にやってくるのは暴落、そして脱マネー社会だ。その時、大自然を相手に生き残る力をつけるため、読者も一度釣り糸を垂れてはどうか。必ず気づきがあるはずだ。
たいていの場合、糸を垂らした瞬間に釣り上げている。その言葉はあまりにも「絶対」なのだが、不意に私の胸の中に悪戯(いたずら)心が芽生えてきた。「師匠はそうおっしゃるが、ここであえて流心に流してみてはどうだろう」
するとどうだろうか。「ググッ」と魚信があり、大きく手元で合わせた。「おっ、流心なのに来ましたか!」傍らにいてくれる師匠も満面の笑み。大物のイワナを釣り上げた。
この時、釣果こそ冴(さ)えなかったが、300㎞ほど走破しつつ札幌に戻る経営者氏の車の中で、ふと思ったことがいくつかある。増水し、濁流である度合いが高すぎるとエサとゴミの区別がつかず、用心深い渓流魚は食いつかなくなる。
だが、逆にギリギリのタイミングで糸を垂らすと意外な大物がいたりする。日銀買いオペで株大暴落となった5・23ショック以降の日本株マーケットも同じで、恐怖心を抱いた個人が誰も買わない中、意外に大きな動きをしている銘柄がある。
第二に「プロ」だから絶対に正しいということはあり得ないということだ。「常識の裏」にこそ、これからの“未来"へと開く扉があることはマーケットでも渓流でも同じなのである。最終的には己の直感、これだけに頼って前へ前へと進むのが正しい。
第三に「エサ」の取り方を知らなければ釣りは出来ないということだ。マーケットが主体である真の金融資本主義へといよいよ突入した我が国でも全く同じ。まずは「エサ」となるマネーをゼロから稼ぎ、それをマーケットという大流へと投げ込むことで、大物を釣り上げる。
現在の「日本バブル」の次に早ければ2年後にやってくるのは暴落、そして脱マネー社会だ。その時、大自然を相手に生き残る力をつけるため、読者も一度釣り糸を垂れてはどうか。必ず気づきがあるはずだ。