
© Olivier Roux
Yannick Alléno ヤニック・アレノ
サン・クルーの調理師学校を卒業後、オテル・リュテシアの製菓部門を皮切りに料理人としてのキャリアをスタート。有名な料理コンクールにも次々と参加し、1994年オーギュスト・エスコフィエ国際コンクール優勝。1999年、オテル・スクリブのシェフに就任。2003年にパレスホテル「ル・ムーリス」へ就任し、2007年に三つ星を獲得(2013年1月退職)。2012年3月にビストロ「テロワール・パリジャン」をオープン。この秋には2号店がセーヌの北側にオープン予定。
Yannick Alléno ヤニック・アレノ
サン・クルーの調理師学校を卒業後、オテル・リュテシアの製菓部門を皮切りに料理人としてのキャリアをスタート。有名な料理コンクールにも次々と参加し、1994年オーギュスト・エスコフィエ国際コンクール優勝。1999年、オテル・スクリブのシェフに就任。2003年にパレスホテル「ル・ムーリス」へ就任し、2007年に三つ星を獲得(2013年1月退職)。2012年3月にビストロ「テロワール・パリジャン」をオープン。この秋には2号店がセーヌの北側にオープン予定。

ヤニック・アレノが考えるテロワール
Photo Masaru Mizushima Text Yukino Kano
食の都フランス。そこでは今、土地の気候風土を生かした“テロワール”が話題を呼んでいる。中でもパリ独自の風土や食文化に注目し、オリジナリティーあふれる“テロワール”を生み出したのが、ヤニック・アレノ。彼が主宰するビストロ「テロワール・パリジャン」を紹介しよう。
フランス料理は、時代を反映しながら、緩やかに、しかし確実に変化を続けてきた。
20世紀初頭のエスコフィエの時代に花開いた、華やかできらびやかな高級ホテルのダイニングを舞台にした料理。1970年代に料理界に旋風を巻き起こしたヌーべル・キュイジーヌの台頭。21世紀が始まる頃にはスペインを中心に発信された分子料理がフランス料理を震撼させた。そして今、フランスの食文化のキーワードの一つが、“テロワール"だ。
日本語に訳すと、“気候風土"だろうか。その土地が有する、独自の気象条件や土壌の質、風向きや湿度……。それを大切にし、その土地独自の食材や食文化を意識した料理が、注目を集めている。最近のミシュランの評価を見ても、それは明らか。過去3年を振り返ると、新しい三つ星は全て地方のレストランだし、二つ星の多くもやはり地方だ。地元に腰を据え、地元の生産者と密に交わり、その土地ならではの魅力的な食材を、その土地の文化歴史に根付いたレシピをベースに提案する。そんな料理が、今、非常に高く評価されているのだ。
フランスはもとより世界中から美味珍味が集まってくる食の都パリ。メルティングポット的な食文化が支配しているようにも見えるが、この街にも、独自の風土があり、独自の食文化を培ってきた。そんなパリの“テロワール"に注目したのが、ヤニック・アレノだ。
20世紀初頭のエスコフィエの時代に花開いた、華やかできらびやかな高級ホテルのダイニングを舞台にした料理。1970年代に料理界に旋風を巻き起こしたヌーべル・キュイジーヌの台頭。21世紀が始まる頃にはスペインを中心に発信された分子料理がフランス料理を震撼させた。そして今、フランスの食文化のキーワードの一つが、“テロワール"だ。
日本語に訳すと、“気候風土"だろうか。その土地が有する、独自の気象条件や土壌の質、風向きや湿度……。それを大切にし、その土地独自の食材や食文化を意識した料理が、注目を集めている。最近のミシュランの評価を見ても、それは明らか。過去3年を振り返ると、新しい三つ星は全て地方のレストランだし、二つ星の多くもやはり地方だ。地元に腰を据え、地元の生産者と密に交わり、その土地ならではの魅力的な食材を、その土地の文化歴史に根付いたレシピをベースに提案する。そんな料理が、今、非常に高く評価されているのだ。
フランスはもとより世界中から美味珍味が集まってくる食の都パリ。メルティングポット的な食文化が支配しているようにも見えるが、この街にも、独自の風土があり、独自の食文化を培ってきた。そんなパリの“テロワール"に注目したのが、ヤニック・アレノだ。
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