

食語の心 第5回
Photo Masahiro Goda
作家 柏井 壽
何かと話題になる、食の口コミサイト。おびただしい数のレビューがアップされている。あるいはグルメブログと呼ばれる、個人の食ブログ。これまた数え切れないほどのブロガーがいて、日々その食遍歴を書き連ねている。これほどに食を語り合う国民が他にいるのだろうか。
食を語ると言えば、元祖とも呼ぶべきは文豪を始めとする作家と文人墨客たち。大作を生み出す合間の余技として、あるいは食専門とも言えるほどに、食を綴り続けた作家や文人は決して少なくない。今と同じように、食を書きながら、どこか、何かが違う。これら先達が書く食にあって、今の時代のライターやブロガーにないもの。それは品格である。
食を語ると言えば、元祖とも呼ぶべきは文豪を始めとする作家と文人墨客たち。大作を生み出す合間の余技として、あるいは食専門とも言えるほどに、食を綴り続けた作家や文人は決して少なくない。今と同じように、食を書きながら、どこか、何かが違う。これら先達が書く食にあって、今の時代のライターやブロガーにないもの。それは品格である。