





こうした「アクセシブル化」の一方で、超ハイエンドピースの世界では、ビスポーク化の動きも顕著になってきた。カスタマーの要望に応じて、素材や装飾をカスタマイズし、世界で一つだけのモデルを製作するものだ。クオリティーの高いダイヤモンドなどの貴石をセッティングした、資産価値の高いモデルへの注目度もアップしている。その意味では、エクスクルーシブピースと、一般的ユーザーをターゲットとしたモデルとの二極化もより鮮明になってきた。
ハイエンドピースでは、リピーターの進化競争も興味深い。オーデマ ピゲがSIHHで発表した「ロイヤル オーク コンセプト・スーパーソヌリ」は、音色・音量ともにかつてない次元に到達したが、それに触発されるかのように、バーゼルでも“鳴り物"の佳作が顔をそろえた。ブレゲは、昨年発表した「トラディション ミニッツ リピーター トゥールビヨン7087」をブラッシュアップし、完成間近。独創的なゴング形状や、風防面に向かって垂直にハンマーが作動するなど、画期的な発明を搭載している。ブルガリからは世界最薄ミニッツリピーターが登場。パテック フィリップは2014年に発表した創業175周年記念モデルをベースに、ケースの装飾をシンプル化した「グランド・マスターチャイム6300」を発表。グランド&プティットソヌリほか五つものチャイム機構を搭載し、音色も唸らされるものがあった。
最近、時計専業以外のブランドが、腕時計に本腰を入れる傾向も目立っている。今年はシャネルが、念願の自社ムーブ搭載モデルを発表し、話題をさらった。ジャンピングアワーとレトログラード・ミニットを備えたプチ・コンプリケーションで、ムーブメントの設計も審美性が強く意識されていた。エルメスは、ハイエンドなムーブメント・サプライヤーであるヴォーシェ社のキャリバーを搭載した「スリム ドゥ エルメス」を昨年デビューさせたが、今年はエナメル文字盤や、文字盤色を追加し、世界観を広げてきた。
ハイエンドピースでは、リピーターの進化競争も興味深い。オーデマ ピゲがSIHHで発表した「ロイヤル オーク コンセプト・スーパーソヌリ」は、音色・音量ともにかつてない次元に到達したが、それに触発されるかのように、バーゼルでも“鳴り物"の佳作が顔をそろえた。ブレゲは、昨年発表した「トラディション ミニッツ リピーター トゥールビヨン7087」をブラッシュアップし、完成間近。独創的なゴング形状や、風防面に向かって垂直にハンマーが作動するなど、画期的な発明を搭載している。ブルガリからは世界最薄ミニッツリピーターが登場。パテック フィリップは2014年に発表した創業175周年記念モデルをベースに、ケースの装飾をシンプル化した「グランド・マスターチャイム6300」を発表。グランド&プティットソヌリほか五つものチャイム機構を搭載し、音色も唸らされるものがあった。
最近、時計専業以外のブランドが、腕時計に本腰を入れる傾向も目立っている。今年はシャネルが、念願の自社ムーブ搭載モデルを発表し、話題をさらった。ジャンピングアワーとレトログラード・ミニットを備えたプチ・コンプリケーションで、ムーブメントの設計も審美性が強く意識されていた。エルメスは、ハイエンドなムーブメント・サプライヤーであるヴォーシェ社のキャリバーを搭載した「スリム ドゥ エルメス」を昨年デビューさせたが、今年はエナメル文字盤や、文字盤色を追加し、世界観を広げてきた。