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(左)旧市街目抜き通り。都市国家成立当時は右手をローマ人居住区、左手をスラブ人居住区に隔てる運河であった。ラグーサ市民というアイデンティティの成就とともに埋め立てられ現在にいたる。
(右)都市国家の周囲を囲む要塞。本来の用途を失ったはずの20世紀末、皮肉にもこの砦が市街戦の舞台となった。現在では戦争の記憶を伝えるモニュメントの意味も併せ持つ。
近年、国際政治、特に安全保障の分野において『バンドワゴン』という専門用語をしばしば耳にするようになった。バンドワゴンとは本来、先頭の楽隊車の意味。転じて国際政治においては、主権や国益を堅守しながら時流や趨勢を読んで枢軸に同調してゆく政策を指す。覇権主義とは対極の統治概念だ。ラグーサ共和国はバンドワゴン政策をこの地域において最も早く実践し、かつ成功をおさめたケースだといってよい。中世から近世にかけては地中海地方を、ラグーサに隣接するヴェネチア共和国が席巻した時代であった。ヴェネチアは海上交易のみならず、今日でいうシルクロード交易における開拓者として極東地域にまで交易のルートを広げ莫大な富を築いた。
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