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滝を描いた作品を展示する「第2章 滝のダイナミズム」。滝は古来信仰の対象としても崇められ、滝の名所や観瀑図などの主題が描かれてきた。本章では近代・現代作家の作品を中心に、那智や白糸の滝など現代にも残る名勝とともに、流れ落ちる滝というモティーフそのものに迫った作品も展示する。中でも滝を重要なテーマとして制作し続けている千住博の≪松風荘襖絵習作≫(2006年)は、本展の見どころのひとつ。なお「松風荘」とは、1954年にニューヨーク近代美術館の中庭に建設され、今現在はフィラデルフィアに移築された書院造風の建築(吉村順三設計)のこと。2007年、千住により滝をモティーフとした襖絵20面が寄贈された。
 続く「第3章 きらめく水面(みなも)」では、自ら登山して撮影した写真や写生をもとに山岳の自然を描いた画家・山元春挙の≪火口の水≫(1925年)など、光によって表現された水を描いた作品を紹介。太陽や月明かりを反射してゆらめく水面といった、静寂の中から水のせせらぎが聞こえてくるような作品を展示する。
千住博《松風荘襖絵習作》2006(平成18年) 紙本・彩色 山種美術館
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