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アイコン強化とアート性の進化
近年、ラグジュアリーウオッチには、あるセオリーが見られる。まず挙げられるのが、ブランドのアイコン的要素の強化だ。リーマンショック以降のブランドアイデンティティーの再構築が、この動きを促進してきた。今年はジャガー・ルクルトが「レベルソ」を、IWCがパイロット・ウォッチコレクションをリニューアル。カルティエは、新コレクションの「ドライブ ドゥ カルティエ」を発表し、アイコンコレクションへと成長させる意欲を感じさせた。またフランク ミュラーも、新コレクション「ヴァンガード」の拡充を図ってきた。
 富裕層を意識した希少性の高いアートピースも、最近の傾向の一つ。数年前からよく耳にるのが「メティエダール」「サボワフェール」などのターム。どちらも伝統的で工芸性の高い、クラフツマンによる仕事を意味するものだ。こうした技術を導入した文字盤アートも進化を見せている。このジャンルをリードするカルティエ、ヴァン クリーフ&アーペルなどが、力作を用意した。
 今回のジュネーブで3億円を超える最高額モデルとなったのが、バックス&ストラウスの「ロイヤル コレクション」。ザンビア産のエメラルドを245個も使用したモデルで、これもある意味、芸術的ピースと言っていいだろう。
 サファイアガラスによるケースが、今後トレンド化しそうな予感も。2012年にリシャール・ミルが限定5本で発表した1億円超えの「RM 056」がサファイアケースを採用して話題をまいたが、今年はMB&F、そしてウブロからも登場。その「ビッグ・バン ウニコ サファイア」は600万円台で、限定500本。サファイア加工技術の進化をうかがわせた。
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