
なまずえ・まさひと
1967年 岐阜県生まれ。高校在学中から中国料理店で働き始め、そのまま中国料理の世界へ。高校卒業後1985年から岐阜「賓宴楼」にて河田正功シェフの下で5年間修業する。名古屋の中国料理店を経て、1996年に東京・神泉「文琳」へ。2005年から同店料理長を務めた後、2008年独立し、「MASA’S KITCHEN 47」をオープン。2009年から4年連続『ミシュランガイド東京』で一つ星を獲得。
1967年 岐阜県生まれ。高校在学中から中国料理店で働き始め、そのまま中国料理の世界へ。高校卒業後1985年から岐阜「賓宴楼」にて河田正功シェフの下で5年間修業する。名古屋の中国料理店を経て、1996年に東京・神泉「文琳」へ。2005年から同店料理長を務めた後、2008年独立し、「MASA’S KITCHEN 47」をオープン。2009年から4年連続『ミシュランガイド東京』で一つ星を獲得。


夏野菜の代表であるナスを鮎に合わせて、旬を食べ尽くす。中でも、賀茂ナスは1個250~300gもある大型ながら、肉質が密で煮炊きしても形崩れしない。歯応え良く揚げ物に最適だ。
そう言いながらも鯰江は今回、「冷菜にしようかな。肝のソースをかけようかな」などといろいろ考えた末に、「中華の王道を行こう」と決めた。そうして出来上がった特別料理が、いわゆる「豆とう板ばん魚ゆい」、辛いソースでの魚の煮込みである。
「鮎は天竜川で取れた18㎝くらいの、やや大ぶりのもの。臭みのないいい香りで、何かおいしいんですよ。価格もリーズナブルだし。その鮎をまず開き、5%の塩水に10分くらい漬けます。それを天日で半日ほど干す。それによって皮も身も味が凝縮されて、うまみが出てきます。これは煮込みにする時の鉄則です。強いソースによく合うんですよね。あとは粉をまぶして、油を入れながら時間をかけてゆっくり焼いていきます。そうすると、骨まで食べられるから。
で、鮎だけだと味気ないので、同じ夏の味わいとして相性のいいナス、中でも、肉質が密で煮炊きしても形崩れしない賀茂ナスにしました。ナスは多めの油で揚げ焼きみたいにして、鮎を上に載っけて。そこに四川風の辛いソースをかけて、煮込んでいます。このソースが一番中華っぽいところかな」
見た目も味わいも、まさに中華!鮎のしっかりした味わいと、賀茂ナスの風味、四川風ソースのピリ辛味、香菜の香りが絶妙のハーモニーを奏でる一品である。
こと鮎に関しては、客から「中華で食べたい」というリクエストはないとか。それでも鯰江は鮎料理への挑戦をやめないだろう。鮎という魚は「塩焼きが一番」だと分かっていても、触りたくなる魚なのだ。
●MASA’S KITCHEN 47
東京都渋谷区恵比寿1-21-13 コンフォリア恵比寿B1
TEL03-3473-0729 http://www.masas-kitchen.com
「鮎は天竜川で取れた18㎝くらいの、やや大ぶりのもの。臭みのないいい香りで、何かおいしいんですよ。価格もリーズナブルだし。その鮎をまず開き、5%の塩水に10分くらい漬けます。それを天日で半日ほど干す。それによって皮も身も味が凝縮されて、うまみが出てきます。これは煮込みにする時の鉄則です。強いソースによく合うんですよね。あとは粉をまぶして、油を入れながら時間をかけてゆっくり焼いていきます。そうすると、骨まで食べられるから。
で、鮎だけだと味気ないので、同じ夏の味わいとして相性のいいナス、中でも、肉質が密で煮炊きしても形崩れしない賀茂ナスにしました。ナスは多めの油で揚げ焼きみたいにして、鮎を上に載っけて。そこに四川風の辛いソースをかけて、煮込んでいます。このソースが一番中華っぽいところかな」
見た目も味わいも、まさに中華!鮎のしっかりした味わいと、賀茂ナスの風味、四川風ソースのピリ辛味、香菜の香りが絶妙のハーモニーを奏でる一品である。
こと鮎に関しては、客から「中華で食べたい」というリクエストはないとか。それでも鯰江は鮎料理への挑戦をやめないだろう。鮎という魚は「塩焼きが一番」だと分かっていても、触りたくなる魚なのだ。
●MASA’S KITCHEN 47
東京都渋谷区恵比寿1-21-13 コンフォリア恵比寿B1
TEL03-3473-0729 http://www.masas-kitchen.com