PAGE...1|2|3|4|5|6
740 名を収容する客席全体に花吹雪を散らすブドウ棚、顔見世提灯、宙乗りに使うかけすじ、廻り舞台やセリ・すっぽん等を人力で動かす奈落の装置など、金丸座には江戸時代さながらの仕掛けが受け継がれている。
船乗りを中心に広がった金比羅参りが伊勢神宮へのお蔭参りに次ぐ庶民の憧れになったのは、江戸時代中頃のこと。宝暦3(1753)年には、大阪から金比羅参詣だけを目的とする定期航路が開かれた。♪こんぴら船々 追風に帆かけてシュラシュシュシュ……と民謡にも歌われた金比羅船である。また天保六(1835)年には、参拝客で賑わう門前町に芝居の常小屋が建てられた。今なお「金丸座」の愛称で親しまれる「旧金毘羅大芝居」だ。昭和51(1976)年に現在の場所に移築復原され、その 9 年後から年に一度、春の定期公演「四国こんぴら歌舞伎大芝居」が行われている。花道や廻り舞台、セリ、空井戸、すっぽん、明り窓など、天保時代のままの舞台装置を生かした公演は人気の的。見学を含めて現在の金比羅参りに花を添えている。
 海の神様として、また農業殖産・医薬・技芸等の広汎な神徳を持つ神様として親しまれてきた金刀比羅宮。祭神・大物主神は数千年の時を超えて、瀬戸内海の、日本の「今」を見守っている。
PAGE...1|2|3|4|5|6
LINK
TRAVEL
DISCOVER SETOUCHI Vol.3
>>2014.2.26 update
CULTURE
祈りと海賊の街 尾道
>>2018.10.18 update
TRAVEL
六本木散歩・江戸の面影が残る坂道
>>2014.2.12 update
LIVING
もっと自由に生きるための拠点 プレミスト渋谷宮益坂
>>2013.8.9 update
TRAVEL
多島美をめでる客船“ガンツウ”の旅 guntû
>>2017.6.29 update

記事カテゴリー