


(左)「ドンと並んだ6本のボトルを前に、ちょっと肩身の狭いような思いがしました。まだ何も作っていない、構想すらない状況でしたから。でもグラスを重ねるうちに、どれも味わいは異なるけれど、余韻は同じと言いますか……いくつかのステキな建物があって、別々の入り口から入って行くと、不思議と同じ中庭に行き着いて幸福感に浸っている自分に気付く、そんな心持ちになりました」と山口氏。(右上)ドン ペリニヨンの泡は映像の重要なモチーフの一つ。映像に時折現れる“踊るような泡”は、ダンサーの踊る動きによって表現された。(右下)ドン ペリニヨンの奥深く複雑な味わい。相対立する要素がギリギリのラインで均衡を保ち、完璧な調和へと結実する。まさに「世界最高のシャンパン」といえる職人技。
創作は積み重ね
「作品を見て感動しました。お二人が人生をどう捉えているか、宇宙や世界、自然、命との関わりの中で何を感じているか、非常に抽象的な精神性が感じ取れます。今回の出会いは私たちにとって、創作活動の積み重ねの一つに過ぎませんが、将来を作る養分にはなると思っています」ジェフロワ氏の言葉を受けて、「私にも毎回、積み重ねている感覚がありますね」と山賀氏。「ただ今回は僕にとって特別な仕事でした」と言う。