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1996年にヴォーリズ設計の旧校舎を踏襲して改築された東洋英和女学院の中学部・高等部。校内には旧校舎のイスやオルガンを移設・復元したチャペルがある。
六本木散歩
米国人建築家ヴォーリズ
Photo Masahiro Goda Text Nile’s NILE
路地を入り裏道を進む。そこには江戸から残る坂道が続き、明治や昭和に建てられた建物が立ち並ぶ。さまざまな時代の面影が混在する六本木は、気ままに散策するだけで面白い。
戦後、日本軍から米軍の町へ。そして、アメリカの薫る町並みに芸能人や若者が集まる繁華街となった六本木だが、裏手には屋敷町としての名残を感じさせる建物が残っている。その多くは昔の異人館を日本の風土に合わせた西洋館として、今も当時の面影をとどめる。その中でも優雅なたたずまいを醸し出すのが、建築家、ウィリアム・メレル・ヴォーリズによる東洋英和女学院だ。
 ヴォーリズは 1905 年、24 歳の時に英語教師として来日。後に建築家として、ミッションスクールから住宅まで、日本に 1500 余軒ものさまざまな建物を築いた。最初に居を構えた滋賀県・近江を拠点にしていたこともあり、1900 年代初期の阪神間モダニズムといわれた時代に、多くの建築に携わっている。しかし、その作風はモダニズムというよりも、アメリカの実用性と機能性、明るさを取り入れた独自の洋風建築といえた。

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