





1. オープンセットの宿場町エリアにあるしょうゆ屋。ほかに飯屋なども。
2. 全長2㎞もある庄内映画村オープンセットを巡回しているバス。懐かしいバスに乗るのも楽しい。
3. 旧庄内藩士開墾の地松ヶ岡開墾場の大蚕室を利用している庄内映画村資料館。
4. 『たそがれ清兵衛』のロケ地になった湯田川温泉。レトロな雰囲気の町だ。
5. 『おくりびと』に登場する銭湯・鶴乃湯。鶴岡市内にあったものを2010年にオープンセット移築。
6. 周囲の自然に溶け込んだ、民家や水車小屋などが再現されているオープンセットの山間集落エリア。
2. 全長2㎞もある庄内映画村オープンセットを巡回しているバス。懐かしいバスに乗るのも楽しい。
3. 旧庄内藩士開墾の地松ヶ岡開墾場の大蚕室を利用している庄内映画村資料館。
4. 『たそがれ清兵衛』のロケ地になった湯田川温泉。レトロな雰囲気の町だ。
5. 『おくりびと』に登場する銭湯・鶴乃湯。鶴岡市内にあったものを2010年にオープンセット移築。
6. 周囲の自然に溶け込んだ、民家や水車小屋などが再現されているオープンセットの山間集落エリア。
地元で愛される「藤沢周平」の存在
藤沢周平の小説は架空の「海坂(うなさか)藩」が舞台となる場合があるが、鶴岡にあった庄内藩がモチーフと言われている。従って「庄内映画村」の支援を受けず、『花のあと』『小川の辺』のように鶴岡で撮影されるケースもある。その風土、気質がしっかり残っているから、映像にすると深みが出るのだ。「庄内の者にとっては見慣れた、ただの田舎風景。それが評価されるのは、地元の良さを再認識する良い機会」と「庄内映画村」の広報・菅原真紀氏は言う。
明治の政治家で漢学者でもあった副島種臣はかつて、庄内人の気風を“沈潜の風"と評した。つまり「目立たぬよう深く沈み隠れる奥ゆかしさを美徳とし、常には地道に力を養い、いざというときにそれを大いに発揮する堅実さ」を持ち合わせていると。それを育んだ、昔から変わらぬままの原風景があり、そして映画を単なる娯楽ではなく文化と捉え、献身的に協力する地元民たち。藤沢周平の世界は今も生きている。庄内が映画人に愛される理由は、そこにある。
明治の政治家で漢学者でもあった副島種臣はかつて、庄内人の気風を“沈潜の風"と評した。つまり「目立たぬよう深く沈み隠れる奥ゆかしさを美徳とし、常には地道に力を養い、いざというときにそれを大いに発揮する堅実さ」を持ち合わせていると。それを育んだ、昔から変わらぬままの原風景があり、そして映画を単なる娯楽ではなく文化と捉え、献身的に協力する地元民たち。藤沢周平の世界は今も生きている。庄内が映画人に愛される理由は、そこにある。