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京都の七代目・小川治兵衛が手掛けた庭園は、現在、京都から年に2回庭師10人が来て、手入れをしている。青石や赤松など見事なものがそろう。
六本木国際派のリベラル
Photo Masahiro Goda Text Koko Shinoda
鳥居坂に面した石垣が、緩やかな坂と曲線を描いて会館のエントランスへ誘う。六本木の往来とはあまりに異なる会館の落ち着いたたたずまいは、随分と遠くへ来たような印象を受ける。1952年の設立以来、文化を育む東西のさまざまな対話が重ねられてきたこの国際文化会館は、日本と米国、そしてアジア、世界の知識人である会員らにより、“独特の文化"が築かれている。
 国際文化会館は、松本重治なしには考えられない。同盟通信社の記者であった彼は、上海支局長時代に西安事件をスクープするなど、国内外で広く活躍した人物だ。こうした松本重治の国際的な“人脈"があってこそ、とりわけジョン・D・ロックフェラー3世との友情を背景に、戦後の日米の知的・文化的交流の再活性化の場として、国際文化会館が設立された。
 冷戦時代に突入した米国としては、日本の知識層が戦後、親ソ連に傾くのを懸念したという面もあったようだ。ロックフェラー財団からの助成金と、吉田茂らの政財界人、川端康成など文壇人の支援を受け、3000坪の敷地に現在の会館が建設された。
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