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(左)岸田麗子<自画像>、1921(大正10)年3月12日、水彩・紙、15.5×13.8cm、個人蔵。(中)高橋由一 《吟香小照》(「上海日誌」所収)、1867(慶応3)年、墨・紙、23.0×18.5cm、東京藝術大学蔵。(右)中島待乳 《岸田吟香肖像写真》、明治初期、鶏卵紙、9.0×5.7 cm、日本カメラ博物館蔵。
続く「第二部:父親ゆずりの反骨の士、岸田劉生」では、劉生の功績を展示。銀座で「楽善堂」を営む吟香のもとに生まれた劉生は、結婚を機に都会を離れ、画家としての成熟期を迎える。写実を極めんと〈麗子像〉を描き重ね、やがて「東洋の美」へと傾斜。若くして官展からは遠のき、多くの独創的な芸術論をしたためる。初の海外渡航となった満州からの帰路、38歳の若さで生涯を閉じた。
 そして「第三部:劉生没後の岸田麗子、表現者としての生涯」では、娘・麗子の足跡をたどる。溢れんばかりの愛情を受け、4歳のときから父のためにモデルを務めた麗子は、劉生にとって芸術創造の源泉となった。15歳で父が急逝した後、父の旧友であった武者小路実篤に私淑し、「新しき村」の演劇部で舞台に立つようになる。三児の母となってのちも表現者としての日々を送り、父に関する評伝を書き上げた。
 幕末から昭和と、時代を超えて己の道を貫いた吟香・劉生・麗子。この親子の物語を貴重な資料とともに振り返りたい。

◆「岸田吟香・劉生・麗子 知られざる精神の系譜」展の鑑賞券をプレゼント!
定員:WEB-NILE会員5組10名様
〆切:3月12日(水)
※募集は締切いたしました。
沢山のご応募ありがとうございます。

●岸田吟香・劉生・麗子 知られざる精神の系譜
会期:4月6日(日)まで、10:00~18:00(最終入場は~17:30)
休館日:月曜日
会場:世田谷美術館 1階展示室
観覧料:一般¥1,200、65歳以上¥1,000、大高生¥800、中小生¥500
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