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山田松香木店で平安時代の香のたきしめ方を再現してもらった。
香は衣装や髪の毛、文、部屋などの香り付けに使われた。自分の香りはイコール個性。
恋人を引き付ける“媚薬”でもある。

山田松香木店
京都市上京区勘解由小路町164
TEL075-441-1123 www.yamadamatsu.co.jp
伊太郎源氏

 ここで話を一転。現代の京都で出合えるモノを通して、平安貴族の恋愛風景を見ていく。
 まず『伊太郎源氏』。西陣織の織屋・紫紘の創業者である山口伊太郎氏が70歳で挑んだ、織物による『源氏物語絵巻』である。全4巻が完成したのは、30余年を経た「源氏物語千年紀」に当たる2008年。伊太郎氏はその前年に最終巻全ての指示を終え、完成を待つばかりとなった矢先、105歳で永眠したという。「美術館で国宝の『隆能源氏』を見たのがきっかけだと聞いています。
 平安時代末期に藤原隆能が描いた、現存する最古の源氏物語絵巻です。70歳を迎えたある日突然、『今日からはわしの余生や、とことん納得のいく織をやりたい。商売抜きの織り道楽や』と宣言したそうです。『千年先まで残る織物を作る』とか『この絵巻を五大陸に残したい』とか言っていたことを覚えてます」
 伊太郎氏の孫で、現在は紫紘に勤める野中彩加氏と淳史氏姉弟は制作の経緯を語りながら、最初に手掛けた『源氏物語第三部の竹河(一)』に続く場面の作品を広げてくれた。光源氏の不義の子、薫が年賀に玉鬘邸を訪れたシーンである。
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