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(上)正面に淡いピンクとグレーのマーブル柄が印象的な天然石を貼った壁付けキッチン。ペーパーホルダーや調味料ラックなどの機能は一本のラインを描くグレーのバーに集約して美しく見せている。カウンター下の引き出しには赤みのある大理石と銅のモザイクを合わせた。
(左)イタリアの職人が一つひとつ手作業で仕上げる「ジーニアスロッチ」の引き出し。厳選された素材を職人それぞれの感性に基づいて美しく配するモザイクは、驚くほどに細かな作業だ。
(右)手触りが良く見た目にもぬくもりが感じられる木彫り。アーチが連続するような文様が引き出しの水平ラインにリズムを描き、ユニークな表情となる。
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工芸品のように美しい
ラグジュアリーキッチン
Text Asuka Kobata
古き良きものを大切にし、クオリティーの高いさまざまな伝統工芸を各地で受け継いでいるイタリア。そんな同国の職人魂が宿るものづくりを象徴するかのようなキッチンがある。思わず見とれてしまうほどの美しさを備えると同時に、親しみやぬくもりを感じさせ、キッチンを囲むひとときを幸せなものにしてくれる。
 1980年、イタリア北部のべネチアに近い街、ポルデノーネで誕生したラグジュアリーキッチンブランド、バルクッチーネ。そのデザインを一手に担っているのが、創業者であるガブリエル・チェンタッソ氏だ。彼は、研ぎ澄まされた感性とあくなき探究心により、斬新な素材やユニークな機能を取り入れたキッチンを発想。1988年には世界で初めて、ガラスの扉を採用した上質なキッチンを生み出すなど、既成概念を超えた独創性のあるブランドとして世界中から注目を集めている。
 一見すると革新的な一面が目を引くが、実は同ブランドのほかにはない魅力の一つは、どこまでも“アナログ"であることだろう。古くから人々が親しんできた素材を使いながら現代の暮らしに心地良いものを提案。収納には歯車やテコの仕組みを導入し、わずかな力で自然に開閉できるようシンプルに設計している。
 また、表情豊かな自然素材を生かしたアーティスティックなデザインも同ブランドらしさ。特に印象的なのは、職人が一つひとつ手作業でつくる工芸品のような引き出しだ。メインモデルの一つである「ジーニアスロッチ」では、中世ヨーロッパの引き出し付き化粧机「セクレテール」からインスピレーションを得て、カウンターの下に薄い引き出しを用意。その前面には、繊細なパターンが立体的に浮かび上がる木彫りや、自然が描き出す文様がユニークな大理石のモザイク、光を受けて表情をさまざまに変えるガラスや金属など、さまざまな仕上げを選ぶことができ、自分だけの特別なキッチンが実現できる。
 伝統と革新が見事に融合して生まれた上質なキッチン。実用性を兼ね備えた美しいたたずまいが住まいの主役となるだけでなく、使い手の感性を刺激し、心豊かな暮らしを届けてくれるだろう。

●バルクッチーネ トウキョウ TEL03-3810-2555 
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