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「現代人のライフスタイルがこれだけ変わっていく中で、快適に過ごせる、心地良く過ごせる日本旅館の在り方を追求してゆくと、どうしても伝統的な純和風の旅館から進化しなければいけないと思っているんです。我々が言う『和心地』というのは、どこから見ても和だけれども、現代人のライフスタイルや感性からしても心地良いということ。例えば、畳を生かしながらも座椅子はより座りやすいものを制作しています。タオルやリネンなどの素材感も日本らしさにこだわっていますし、浴衣の素材感も重視しています。外国からいらしたお客さまには、『和心地』に触れることで日本らしさを体験していただけます。こうしたところに、日本の温泉旅館が西洋のリゾートを超えていけるチャンスがまだまだあるな、とも思っているんですね。
 また、そうした『和心地』を提供することによって、今でも温泉旅館を使っていただいている方々に、より快適な滞在をお楽しみいただけますし、温泉旅館離れをしそうな人たちをもう一度、ぐっと温泉旅館ファンに引き止めておきたい、という目的もありますね」

「ご当地楽」を巡る楽しみ

一昨年にブランドを立ち上げて以来、既に9軒の「界」が開業した。星野リゾートが目標とするのは、今後、日本全国に30軒の「界」を展開すること。30という数には、しかるべき理由がある。日本の著名な温泉地はざっと30カ所。その温泉地に必ず「界」があるという地図が、現時点でのプランだ。
 「一つの温泉旅館に何回も通っていただくのもありがたいのですが、できれば全国各地の『界』を巡っていただくことによって日本各地の個性、楽しさを味わってもらうのが『界』ブランドの一つの目的です。そうすることによって日本の地域のユニークさや違いを知っていただくというのが、これからの日本旅にとって大事だと思っているんですね。そのために『界』にはそれぞれ『ご当地楽』というのを作っています」
 それぞれに異なる気候、歴史、文化を持ち、個性的な音楽、工芸、芸能、食など、細分化された地域性を持つ日本。知っているようで実は知らなかった地域の魅力を、滞在するゲストに無料で提供するのが「界」の「ご当地楽」だ。

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(上)「界」をつくるに当たり、星野社長が最も注力しているのが、「ご当地楽」だ。界に足を運べば、食や伝統芸能を通して地域の魅力が分かる宿を目指す。(下)伝統工芸に用いる金箔をトリートメント用に仕立てた薄い金箔を顔に合わせて張ってゆく、金箔スパ。加賀文化ならではの体験だ。
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